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ホーム花ごころメディア旬の園芸レッスン「塊根植物」の沼へ、ようこそ!!グラキリス(夏型種)を 育ててみよう
「塊根植物」の沼へ、ようこそ!!
2024.04.05

数ある塊根植物の中でも圧倒的人気を誇るのが、「パキポディウム・グラキリス」。初めての塊根植物がグラキリス、という人も少なくないでしょう。グラキリスは夏型種。ここからはグラキリスを例に、生育期と休眠期、それぞれの生育状況に応じた管理方法をご紹介します。


生育期の管理

置き場所
春から秋にかけての生長期に、しっかりと日に当てることで、塊茎に養水分を蓄え、冬の休眠に備えることができます。日中は直射日光が当たる風通しの良い屋外に置きます(但し、梅雨時と9月下旬以降は雨がかからない軒下などへ移動するのが理想的)。生長期の日照はとても大切で、どんなに日当たりが良くても、室内の窓辺などでは日照不足になり、塊茎に養分を増やすことができず、翌年、あるいは翌々年の休眠明けに芽が出ない!ということにもなりかねません。また、生育期に屋外で直射日光に当てることで、ヒョロヒョロと徒長するのを防ぎ、現地で見られるような、太くて低い、ぽってりとした壺型に近づけることができます。故郷のマダガスカルに追いつけ!とばかりに、生長期には精一杯日に当てるようにしましょう。

水やり
グラキリスを含む夏型種の水やりは、生長期はたっぷり、休眠期には断水が基本。生長期には、鉢内の用土が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり与えます。生長期の水やりは「鉢内が完全に乾く→たっぷりと水やり」の繰り返し。常に用土が湿っている状態だと、根腐れを起こす可能性があるので、こまめにちょっとずつ与えるのはNG。また、梅雨時や長雨が続く時は、翌日の天気や用土の乾き具合を見てから、水やりを行うかどうかを決めるようにしましょう。10月頃、気温が下がり始めたら、徐々に水やりの回数を減らします。

肥料
水やりと同じく、生長期には肥料を与えて生長を促します。生長期に入り4〜5月になるとグラキリスは開花の最盛期を迎え、長い花茎の先に直径3〜4cmの黄色い花を咲かせます。この時期に緩効性化成肥料を置き肥するか、希釈した液体肥料を週1回与えます。夏型種は9月頃まで肥料を与えるケースもありますが、グラキリスの場合、栄養分を過剰に与え過ぎると、枝が伸び過ぎて、塊根と枝の形状バランスが崩れて、あのぽってりとした壺型の形が崩れることもあるので、与え過ぎには注意しましょう。

休眠期の管理

置き場所
冬が近づき落葉し始めて休眠期に入ったら、日当たりの良い室内の窓辺などに置きます。グラキリスは、パキポディウム属の中では比較的低温に強い性質ですが、冬の窓辺は夜間冷え込むことがあるので、夜だけ部屋の中央に移動させるか、ダンボールを被せるなどして防寒する方が安心です。但し、日中はできるだけ長時間、日に当てるようにしましょう。

水やりと肥料
落葉し、休眠期に入ったら、断水します。断水とは、文字通り、水やりを一切行わないこと。同じく肥料も一切与えません。春、気温が上昇する4月頃になって芽吹き始めたら、水やりをスタートし、鉢内の用土の乾き具合を見ながら、徐々に水やり回数をふやしていきましょう。

こぼれ話〜現地株とか実生株って、何?〜

塊根植物に携わると、必ず遭遇するのが現地株と実生株という言葉。現地株とは、自生地から掘り取り国内に持ち込まれた野生の株のこと。一方、実生株とは、人工的にタネから育てた株をさします。この両者、同じ品種でも違いは歴然!例えばルックス—現地株は自生地の厳しい環境下で、強い日差しや雨風にさらされ、長い年月をかけて自然が作り出しただけあって、実生株にはない野生味や深みがあります(お値段もワイルド!!)。
塊根マニアの中には現地株オンリーという人も少なくありません。また、栽培の難易度で言えば…現地株は根が切られた状態で輸入されます。これを植え付けるわけですが、根がうまく活着しなかったり、日照不足など自生地の環境とのギャップが大き過ぎて、数年後には枯れてしまったというケースも少なくありません(「現地株は3年で枯れる」というジンクスがあるほど!)現地株をお望みなら、活着済みの株を購入するのがオススメです。一方、実生株は、水や温度などが国内で管理され、日本の気候風土に順応し育てやすい点が魅力です。


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