肥料の基礎知識&リンカリ肥料って何?
アンケート結果(1)肥料の基本的な知識は?
養分が循環している自然界では、肥料なしでも植物は健全に育ちます。でも、庭や畑、さらに限られた鉢の中で育つ植物は、人間の手で養分を与えてあげないと生育不良になってしまいます。このことはみなさんもよくご存じのようで、植物を栽培する時に肥料を使う人は、9割以上いらっしゃいました《グラフA》。市販の肥料には、必ずパッケージにN:P:K=5:10:5というような成分比率(NPK比)が表示されています。このことは8割以上の人がご存じでした《グラフB》。さらに、それぞれの成分が、根、葉、花の植物のどの部分に効果的かをクイズ形式で答えていただきました。正解は、茎葉の生長に影響するのがチッ素、花や果実に影響するのがリン酸、根や植物全体の健康維持に欠かせないのがカリなのですが、すべて正解した人は、残念ながら半分以下でした《グラフC》。NPK比は、その肥料がどんな植物に効果的か、あるいは植物のどんな時期に適切なのかを知る重要な手がかりになるものですが、肥料を購入する時に、NPK比を意識している人は、それほど多くないようです。また、NPK比を意識している人は、各成分が均等に含まれているものを選んでいる人が最も多くいらっしゃいました《グラフD》。
アンケート結果(2)リンカリ肥料を使ってる?効果は?
リンカリ肥料は、名前の通り、“肥料の三要素”と言われるN(チッ素)P(リン酸)K(カリ)のうち、チッ素だけを含まない肥料のこと。肥料のパッケージには「N:P:K=0:20:10」というように、チッ素を示すNは「0」と記載されています。このリンカリ肥料を使ったことがあるという人は2割以下。リンカリ肥料を知らないという人は、約半分もいらっしゃったので、一般的な肥料という印象は薄いのかもしれません《グラフE》。また、実際にリンカリ肥料を使ったことがあるという人に、どんな植物に使っているのか《グラフF》、またどんな時に使っているのか《グラフG》をお聞きしました。結果は、草花が最も多く、果菜やバラなどにも与えている人が多いようです。リンカリ肥料は、茎葉の生長を促すチッ素を含まない肥料。つまり、花実を付けさせるための栄養を効率的に与えることができる肥料です。中には、観葉植物や葉菜に与えているという人もいらっしゃいましたが、これは意味がないどころか、逆効果にもなりかねないのでやめましょう。使用する時期は、やはり花付き実付きが悪い時や、花が咲かない時という人が多く、ほとんどのみなさんは、リンカリ肥料の目的をご存じのようです。また、実際にリンカリ肥料を使用して、効果を実感できたかどうかをお聞きすると、効果があったと感じた人とそうでなかったという人の割合は、ほぼ半々《グラフH》。ちょっぴり微妙な結果ですが、リンカリ肥料は、適切な植物に適切な時期に与えれば、必ず効果を発揮するハズです。
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