美味しい実を毎年楽しむコツ
【置場所】
日当たりが良く、風当たりが弱い場所が最適です。但し、照り返しの強いベランダなどでは、夏場は寒冷紗やヨシズなどで日除けすると、乾燥防止にもなり、夏バテを防げます。冬場は、種類によっては防寒が必要です。ウンシュウミカンは比較的寒さに強いので、東北以南であれば戸外での冬越しも可能です。レモンやポンカン、タンゴール類は寒さに弱いので、関東以西の0℃を下回らない地域であれば戸外でも大丈夫ですが、寒さが心配な場合は、室内の日当たりの良い場所に移動しましょう。
【剪 定】
コンパクトに仕立てつつ、枝葉を程良く伸ばすために、毎年剪定を行いましょう。適期は2〜3月。
1年目:主枝を高さ50cm程度に切り戻し、太く充実した枝3本(今後の基本となる枝)を残し、他は全て元から切り取る。残した枝も3分の1程度切り戻す。
2年目:真っ直ぐ上に向かって伸びる徒長枝や暴れ枝は、元から切り取る。長い枝は、3分の1程度切り詰め、短い枝はそのまま残す。
3年目:2年目と同じように、短い枝を大切に残す。果実がなった枝は、3分の1程度切り詰め、細く弱々しい枝は元から切り取る。
※全ての枝を切り詰めると、花芽を落とすことになるので注意!
レモンのトゲは、柔らかいうちに摘み取っておくと安全。
【摘 果】
柑橘類は、隔年結果と言って、よく実がなる年とならない年を繰り返す現象が起こりやすい性質です。実を多く付けると木に負担がかかり、翌年は花芽が付きにくくなるためです。毎年ならせるためには、幼い果実を摘み取る「摘果」が大切。摘果は年2回行います。1回目は7月下旬、1カ所に固まって付いている実を1〜2個に減らします。2回目は8月に入ってから、元気に生長している実を選んで、葉数に合った適切な実の数(※葉果比)に摘果します。