今回は、チョコレートのような甘い香りとシックな色合いで人気の「チョコレートコスモス」をご紹介します。メキシコ原産で、原種は、日本の暑にも寒さにも弱かったのですが、最近は、品種改良され、日本でも育てやすいものが多くなりました。大きく2つのグループに分かれます。
一つは、秋にいっせいに咲き始める、秋咲きグループ。日が短くなると咲くタイプです。背丈が大きいのも特徴です。茎が真っ直ぐ伸びて切り花にも適している「ストロベリーチョコレート」や、一つの花びらに、赤やオレンジが混じり合った絶妙な花色の「キャラメルチョコレート」。大株に育つ「ノエルルージュ」は世界で初めて誕生した交配種です。
もう一つは、春~秋に咲く、花の時期が長いグループです。日が長い季節の間、ずっと花芽がつくので、5月頃から花を楽しめます。草丈が短く、コンパクトに育つのも特徴です。香りが強くカーペット状に広がる「チョコモカ」や、植えっ放しでも毎年よく咲く「ショコラ」などがあります。寒さにも強いので、雪の多い地域以外なら、防寒無しでも冬を越します。初心者には、こちらのグループがおススメです。
「チョコレートコスモス」は球根植物ですが、お店では、たいてい苗で並びます。株がずんぐりとしていて、緑色が濃く、切れ込みのある葉がたくさんついている物を選びましょう。下の方の葉が黄色くなっていたり、「うどん粉病」になりやすいので、白い粉がついていないかもチェックします。
購入後は、できるだけ早く植え付けます。鉢で育てる時は、必ず、底にゴロ石「鉢底石」を入れて、水はけを良くしましょう。土は、栄養たっぷりの「花ちゃん培養土」です。根は崩さずに優しく植え付けます。植え付け後は、たっぷりと水を与えましょう。その後は、土の表面が乾くのを待って、たっぷりです。
この時期は、とにかく、日当たりの良い場所に置いて下さい。また、枯れた葉や咲き終わった花はこまめに切り取るようにします。そのままにしておくと、病気になりやすいので、注意しましょう。
次回は、狐の顔の形に似た黄色い実をつける『フォックスフェイス』です。