今回は、花の先端にウサギの耳がついているようなかわいらしい形のラベンダー「フレンチラベンダー」をご紹介しましょう。ラベンダーは、いくつかの系統に分けられますが、その系統によって、暑さに弱いものや暑さには強くても寒さに弱いものなど様々です。
たとえば、北海道を代表する「コモンラベンダー」は、寒さには強いのですが、暑さに弱く、関東より西の地域では、梅雨の時期に傷んだり、夏には蒸れて枯れてしまうことも多いので注意が必要です。
今回ご紹介する「フレンチラベンダー」は、比較的暑さにも寒さにも強いので、東海地方でも、雪が多い地域でなければ、地植えも出来ます。花色は、紫だけでなく、濃いピンクや白色、黄緑色まであります。花穂は紫、耳が白色という品種も人気です。香りは、「コモンラベンダー」ほど強くはありませんが、ほのかな香りが楽しめます。草丈は60~80㎝にもなるものから、30cmほどにしかならない矮性種もあります。
花の時期は、4月上旬から6月くらいまでなので、今頃は、お店に開花している苗が並んでいると思います。葉が、株元まで緑色で艶が良く、グラグラしない株を選びましょう。
ラベンダーを育てる時に大切なのが、土の酸度です。多くの植物が弱酸性を好む中、ラベンダーは弱アルカリ性を好みます。酸性の土では生育不良になってしまうので、専用の「ラベンダーの土」がおススメです。地植えにする際も、穴を掘って、「ラベンダーの土」を入れてから植え付けるほうが安心です。また、土が常に湿った状態を嫌いますので、鉢植えの場合は、鉢底にゴロ石の「鉢底石」を必ず入れましょう。そして、「高植え」と言って、山にするような感じで株元を高く植え付けると、土が湿りすぎたり、梅雨の時期に蒸れたりするのを防ぐことができます。
水やりは、土の表面がカラカラに乾くのを待って与えましょう。花が咲き終わったら、草丈の半分くらいの位置で、葉が残るように切り戻すと、蒸れて弱るのを防げます。花後の思いきった剪定が、夏越しのポイントですよ。
次回は、小さな花がボール状に集まって咲く『バーベナ』をご紹介します。