現在、果樹を育てている人は全体の75％と大人気《グラフA》。栽培方法については、「鉢植えのみ」「鉢植えと地植えの両方」「地植えのみ」という人の割合は、ほぼ同じでした《グラフB》。10年前に行ったアンケートでは、「地植えのみ」という人が約半分、「鉢植えのみ」という人は1/4程度という結果だったので、果樹を鉢植えで育てる人が随分増えたことがわかりました。また、鉢の数は2〜3鉢という人が最も多い結果に《グラフC》。これは、最も多くの人が育てている果樹がブルーベリーという《グラフD》の結果に連動しているのかもしれません。ブルーベリーは2品種以上を同時に育てないと実が付きにくい性質。ブルーベリーを育てている人のほとんどが2鉢以上育てているハズだからです。鉢植えで育てる果樹の人気ナンバーワンは、ブルーベリー！これはもう不動の地位と言えます。でも、2番人気の果樹は、一昔前はレモンだったのに対し、今回はイチジクでした。イチジクは完熟の採れたてが一番。採れたての味はモモと洋梨を合わせたような上品な味と香りで、スーパーで購入するものとは全く違う美味しさに感動するそうです。みなさんもこの味をご存じなのかもしれませんね。最近では家庭栽培向きの品種もたくさん出回っているので、ますます人気が上昇しているようです。

果樹栽培というと、昔は大きな庭がないとムリだと思っている人が多かったと思います。また、今回のアンケートでも、果樹を鉢で育てる理由で最も多かったのは「地植えにするスペースがなかったから」という声でした《グラフE》。逆に言えば、大きなスペースがあれば、本当は地植えで育てたいという人が多いのかもしれません。でも、鉢栽培ならではのメリットだってたくさんあります。《グラフF》からもわかるように、日当り具合や温度によって、最適な場所に移動することができるのは、鉢栽培の大きなメリットです。また、コンパクトな分、管理がしやすいという声も多くいただきました。地植えに比べ、植え替えや水やりの手間は増えますが、コンパクトなので剪定や摘果などの作業がしやすく、病害虫が発生しても対処しやすいですよね。また、根が伸びるスペースが鉢の中に限られることで、地植えよりも樹の成熟が早まり、早く収穫を迎えることができます。それに、鉢という限られたスペースでは、太い根よりも水分や養分をしっかり吸収するのに大切な“細い根”が多く出るため、一段と甘い果実が期待できます。収量は地植えに劣るものの、鉢植えのメリットってとても多いのです。

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