土にイイ、植物にイイ!注目の成分!!「 Whatis腐植?」
“失敗しない失敗させない”のキャッチフレーズでお馴染みの花ごころのロングセラー『花ちゃん培養土』。この「花ちゃん」の肥料バージョン『花ちゃん肥料』が登場!この肥料の鍵を握るのが《腐植》と呼ばれる成分。今回は、植物だけでなく、土にもイイ注目成分、《腐植》にスポットを当てます。
「腐植」という言葉を初めて目にする人も多いかもしれません。大辞林で調べてみると、「土壌中の動植物の遺体が微生物のはたらきによって分解され、その過程でできた有機化合物など、土壌中の有機物の総称。土壌有機物。…」と、何だかよくわからない、とっても難しい説明がされています。「腐る」という文字から想像すると、「腐敗」とか「腐食」というマイナスイメージを思い浮かべる人も多いかもしれません。でも、実は「腐植」って、名前のイメージとは裏腹に、植物にも人間にも素晴らしい効果をもたらすものとして、ますます注目されている成分なんです。腐植についてはまだまだ研究途上なだけに、その可能性は未知数。園芸だけでなく、これから様々な分野で目にする機会が増えていくはず。覚えておいて損はない言葉ですよ!
腐植とは一体どのようにできるのでしょうか?簡単に言えば…生き物はすべて、命が尽きると土に還ります。腐植はその過程で作られます。つまり、植物の葉や実、動物の死骸や排泄物に含まれる有機物が、土壌中の微生物によって分解されることで生成されるわけです。
もちろん、すべての有機物がすぐに腐植になるわけではありません。下表のように、微生物によって分解されたものは、鉄やカルシウムなどのミネラル、分解されにくいリグニン(繊維質)やタンニン、分解されやすいキノンやポリフェノールなどになり、さらにこれらが複雑に再合成されて、別の構造を持った有機物が生成されることがあります。これが腐植と呼ばれる成分です。例えば堆肥や腐葉土、有機肥料などの有機物が分解され、別の有機物に再合成されて初めて腐植が生成されます。腐植とは、植物や動物などの死骸や排泄物が、長い年月をかけて微生物によって分解・醗酵を繰り返しながら徐々に堆積されてできた物質から生成されるものなのです。
土壌に含まれる腐植の量は、土の色で推測できます。腐植は暗色で、腐植を多く含んだ土ほど黒くなります。だから、砂の多い白っぽい土壌は腐植が1%以下と少なく、真っ黒な森の土などは20%を超えることもあります。黒っぽい土は肥沃で、植物が育ちやすいのは、この腐植が大きな役割を担っているからとも言えます。
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