「ポットから苗を抜いた後、根鉢を崩すかどうか、とよく聞かれます。経験上、どちらでもさほど変わらないと感じていますが、しっかり根が回って根鉢がガチガチに固まっていれば、苗の土と新しい培養土を馴染ませる意味で、底の部分だけ少し崩すことはあります。また、土の表面にコケなどが生えて汚れていれば、取り除きます。それよりも苗の下準備で大切なのは、傷んで黄色くなった下葉を積極的に取り除くこと。こうすることで、風通しも良くなり、株元にもしっかりと光が当たり健康に育ってくれます。また、下葉を取って、植物に刺激を与えることで、脇芽が出やすくなると思います。脇芽がたくさん出れば、当然、ボリュームのある株に育ちます。」
「6号鉢に1苗を植えて、こんもりと大きくするのが好みの育て方。そのための工夫として、植え付ける土には、『花ちゃん培養土』に赤玉土を2割と元肥を少々加えています。元肥を加えるのは、赤玉土には肥料成分が入っていないので、その分肥料を少し足す感じです。もちろん『花ちゃん培養土』だけでも十分育ちますが、赤玉土をプラスすることで、より水はけが良くなります。水はけはとても大事で、いつまでも土が湿った状態では、根は呼吸できず、伸びません。最悪の場合、根腐れしてしまいます。水やりの加減がまだよくわからないという初心者の方には、赤玉土をプラスする方法は、特にオススメです。他に特徴と言えば、鉢底石はあえて入れません。というのは、土の量をできるだけ多くして、根が張るスペースを広げ、大きな株にしたいからです。」