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旬の園芸レッスン
2015.10.01

実は知らぬ間に、伝統野菜のニンジンを食べていた!? 〜八事五寸ニンジン〜

園芸レッスン70 へぇ〜、そうだったの!? 「あいちの伝統野菜」八事五寸ニンジン

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花ごころ 旬の園芸レッスン70 へぇ〜、そうだったの!? 「あいちの伝統野菜」ニンジン嫌いもビックリ! 甘さが最大の魅力。園芸レッスン70 へぇ〜、そうだったの!? 「あいちの伝統野菜」八事にんじん大正8年(1919年)、八事地区(名古屋市天白区)の一軒の農家が、東京の種苗店から三寸ニンジンの種を仕入れて育て、収穫したニンジンの中から優れた8本を選び、それを原種にしたのが八事五寸のルーツといわれます。八事五寸は12〜3月頃に収穫を迎える冬ニンジン。その名の通り15〜18 ㎝ほどの長さで、根の先端がずんぐりしていて、ずっしりと重そうなのが特徴。一見、私たちが普段目にするニンジンとさほど変わらないルックスですが、食べてみるとその違いがわかります。八事五寸のお陰でニンジン嫌いを克服した子供も多いほど、ニンジン臭さがなく、とても甘いのです!この甘みを生かして、生のままサラダやジュースに。また、芯が小さくて柔らかく、早く火が通るわりに煮崩れしにくいため、煮物にも向きます。伝統野菜と言うと、なかなか入手しにくいという印象ですが、八事五寸は時期になれば市場に出回ります。ただスーパーなどでは単に「愛知県産のニンジン」として売られることが多いので、知らず知らずのうちに食べていたという人も多いかも。


花ごころ 旬の園芸レッスン70 へぇ〜、そうだったの!? 「あいちの伝統野菜」減少しているけど、 まだまだ現役の伝統野菜。「甘く風味が良くて、道々歩きながら、腰のポケットから出してタバコ代わりに喰い歩くということで一日として、八事ニンジンなくては暮れない」———-これは昭和初期、神戸の熱狂的ファンから届いた言葉だそうで、その人気ぶりが伺えます。園芸レッスン70 へぇ〜、そうだったの!? 「あいちの伝統野菜」八事にんじん 人参かじる昭和初期には東京や大阪にも広く出荷されていた八事五寸は、生産量も右肩上がりに増え、昭和40年(1965年)に全盛期を迎えます。しかし、八事地区では、昭和52年(1977年)の地下鉄開通などが原因で都市化が進み、農家が減って生産量も減少します。昭和5年(1930年)に375トンあった生産量が、平成16年(2004年)には117トン、昨年は44トンと、減少の一途を辿ることになります。とはいえ、現在でも市場に流通しているという点では、「野崎白菜2号」や「大高菜」と違って、<現役>の伝統野菜と言えそうです。
JA天白の小島課長に八事五寸の<これから>について伺うと「現在八事五寸を出荷する農家はわずか11軒。今後、ますます農業離れが進むことが予想され、八事五寸がこの地で栽培されることは少なくなるでしょう。でも、少しでも多くの人に家庭菜園で育ててもらったり、八事以外の地でも育てていただくために、固定種である種の品質維持、そして普及にも力を注いでいきます」。


園芸レッスン70 へぇ〜、そうだったの!? 「あいちの伝統野菜」花ごころインフォメーション

園芸レッスン70 へぇ〜、そうだったの!? 「あいちの伝統野菜」花ごころインフォメーション ゴロゴロ村種イモを用意するだけで、簡単にジャガイモの袋栽培が楽しめる『ジャガイモ収穫キット ゴロゴロ村』は、育てる楽しみ、収穫の喜びが味わえるとあって、幼稚園など教育分野でも大好評。袋栽培に向く通気性の良い培養土や肥料の他、収量を左右する増し土のための土を2回分別袋にしてセットすることで、もっと手軽に、失敗なく育てていただける工夫をしました。さらに、SNSの特設サイトにアクセスすれば、ジャガイモ仲間たちと様々な情報交換もできちゃいます。

栽培用土9L、増し土2L×2袋、肥料45g、育て方説明書1枚

http://www.facebook.com/gorogoro.yasai(別のウインドウで開きます)

 


花ごころ 旬の園芸レッスン70 へぇ〜、そうだったの!? 「あいちの伝統野菜」中川区の花「ハボタン」

冬を彩る代表的な植物の一つ「ハボタン」。その一品種であり、細かく縮れた葉が特徴の「名古屋ちりめんハボタン」は、名古屋市中川区が発祥です。以前は海外へも輸出されるほど盛んに生産されていましたが、農地の減少とともに、年々栽培農家は減ってしまっています。中川区役所では、この伝統農産物を地域の力で守り伝えていただくため、学校やボランティア等と連携して、地域に広げる活動を進めています。

中川区役所中川農政課 ☎︎052-363-4360

 

編集後記

今回取り上げたのは同じ名古屋市内の伝統野菜ですが、その歴史や現状は三者三様。これまで漠然と抱いていた伝統野菜のイメージが大きく変わりました。全国各地で長く根付いてきた伝統野菜ですが、ルーツをたどれば同じ種から生まれた品種も、地域の気候や風習、人の生業に合わせて変化してきたものもたくさんあります。今では滅多にスーパーなどには並びませんが、種なら地域のお店や通信販売などで取り扱っているものもたくさんあります。みなさんも栽培にチャレンジしてみてはいかが?(菅原)


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