今回ご紹介するのは、「ニーム」です。バラを育てている方は、聞いたことがあるかもしれませんが、「ニーム」は、虫を寄せ付けない「奇跡の木」として注目されているんです。
「ニーム」とは、インド原産のインドセンダンという樹木のことで、熱帯地域に広く分布しています。「ニーム」は、高さが20メートルにもなる樹木ですが、白い花を咲かせて、オリーブに似た果実をつけます。この果実をしぼって、オイルや、油粕を利用します。
病害虫の被害はまだまだ少ない時期ですが、大切なのは予防です。「ニーム」は、有機栽培に有効な資材として多くの国の有機栽培農家で利用されるようになりました。ヨーロッパでは、「ニーム」を取り入れることで、病害虫に負けない強いバラを育てられると高く評価されているそうです。
日本でも、有機栽培向けの資材に「ニーム」が取り入れられています。特に、「バラ園ニーム」など、バラ用の肥料として使われていたり、肥料や土壌改良材に配合されています。病害虫が本格的に動き出す前に、予防として「ニーム」を肥料として使ってみてください。
月に1回程度、バラの表面の土と軽く混ぜ合わせるようにします。肥料成分が高いだけでなく、土壌改良効果もありますので、根がしっかり育ちます。今から使用して、強いバラに育てましょう。また、「ニーム」の苗木は観葉植物としてお店に並ぶことがあります。夏の湿度と冬の寒さに弱いので、栽培は少し難しいのですが、葉を切り取って乾燥させて、クローゼットやタンスの防虫にも良いそうですし、「ニーム」の鉢には蚊がよって来ないそうなので、苗を見つけたら育ててみてはいかがでしょう?
「ニーム」を、育てる場合は、鉢植えにしてGWまでは室内で育て、寒さの心配が無くなった頃、日当たりのよい戸外に出します。夏は、できるだけ湿度が低くなるように涼しい場所で、水やりの回数も減らして乾燥気味に育てましょう。
来週は、プランターでも手軽に育つ「ショウガ」をご紹介します。