今回は、相性のいい植物の組み合わせ「コンパニオン・プランツ」のご紹介です。違う種類の植物を近くで一緒に育てることで、生長がよくなったり、病気や害虫の被害が少なくなったり、花がよく咲いたり、収穫量が増えたり、風味や香りがよくなるなど、お互いにとって、良い効果をもたらす植物のことを「コンパニオン・プランツ」と言います。
たとえば、トマトとバジル。お料理の相性も抜群ですが、一緒に育てるとトマトの生長が良くなり、風味が増すとも言われているんです。他にも、キュウリとニラ、ニンジンとチャービル、キャベツとミントなどが、「コンパニオン・プランツ」として知られています。
特にハーブには、他の植物を助ける働きがあります。「植物のお医者さん」とも言われるカモミールは、玉ねぎやブロッコリー、キャベツなどのそばに植えると、弱った苗の元気を取り戻したり、風味を良くしてくれます。
これから春を迎えると気になるのが、病害虫の被害です。特に、春の病害虫で悩みの多いバラには、「コンパニオン・プランツ」が味方になってくれるかもしれません。
たとえば、ほぼすべての害虫からバラを守ってくれると言われるのが、ラベンダーです。ただ、枝が絡み合うほどに近づけて植えてしまうと、ラベンダーが蒸れて弱ってしまうので、注意してください。太平洋側の暖かい地域にはフレンチラベンダーがおススメです。そして、セージ。アブラムシやコガネムシなどの害虫を遠ざけてくれます。特に葉に香りのあるセージが効果的です。他にも、フレンチマリーゴールドは、バラの根の生長を助け、イタリアンパセリは、アブラムシやアオムシ、コガネムシなどの害虫を遠ざけてくれて、バラの香りや花色を良くしてくれます。スイセンやアリウムなどのヒガンバナ科やユリ科の球根類は、バラの天敵でもあるコガネムシの幼虫を遠ざけて、根を守ってくれます。
絶対に…というわけではないので、あくまでも予防として、相性の良い植物を一緒に育てて楽しんでみて下さい。農薬などの薬剤の使用を減らすことにもつながりますよ。
来週は、切り花によく使われる「トルコギキョウ」をご紹介します。