今回ご紹介するのは、「オリーブ」です。オリーブは地中海原産の「常緑高木(じょうりょくこうぼく)」です。一年中、細長いシルバー色の美しい葉をつけ、庭に植え付けると、2~5mほどの高さにまで成長します。
暖かい地域で育てるイメージがありますが、-10℃を下回らなければ、この地方でも、戸外で育てられます。実は塩漬けやシロップ漬けにして食べられますし、葉もハーブティーになります。クリスマスには葉をリースに使うことも出来ますよ。
よく「ウチのオリーブは実をつけない…」というご相談を頂きますが、「オリーブ」は、ほとんどの品種が、1本では実をつけにくいのです。2本でも、同じ品種同士では受粉しにくく、違う品種を近くに植えるとしっかりと受粉し、実をつけます。
特に、スペースが限られている場所では、慎重に品種を選んで下さい。1本でも実をつけやすい品種は「ルッカ」です。「ルッカ」は、自分の花粉で受粉できますし、寒さにも病気にも強いので、オリーブ初心者にお勧めです。実をたくさんつけたい場合は、花粉が多い「ネバディロ・ブランコ」や「コロネイキ」を一緒に育てれば、確実に実をつけてくれます。ベランダなど狭いスペースには、背があまり高くならない「マンザニロ」がお勧め。実つきもよくて人気です。
今なら、熟した果実がついた鉢植えから、寄せ植え用の小さな苗まで、様々な大きさのものが手に入ります。株元がぐらつかず、枝分かれをしていて、葉の色艶が良いものを選びましょう。鉢植えで育てる場合は、底にゴロ石の「鉢底石」を必ず入れて水はけを良くし、根の下の方を軽く崩して、オリーブ専用の土で植え付けますが、「花ちゃん培養土」でも大丈夫です。水やりは土の表面が乾いたら、たっぷりと与えましょう。肥料は、新芽が芽吹く前の2月、花が咲き終わる6月、果実が熟す10月に有機質主体の「オリーブの肥料」などを与えて下さい。
1~2月は剪定の時期です。伸びすぎた枝や、混み合っている部分の枝を切って、形を整えておくとよいですよ。
来週は、自宅でも紅葉が楽しめる「カエデ」の育て方をご紹介します。