今回ご紹介するのは、ハーブの一種「タイム」です。爽やかな香りとピリッとした風味の「タイム」は、料理でも定番のハーブです。丈夫な植物ですから、初心者でも育てやすく、どんな草花にも合うので、寄せ植えにプラスすることで、可愛らしさと柔らかさが出て、春らしい鉢に仕上がります。
300~400種類の仲間があると言わる「タイム」は、大きく分けて、立ち上がるタイプと横に広がるタイプがあります。背の高さは、立ち上がるタイプだと30㎝くらいになり、地面を這うようにマット状に広がるタイプは、花壇の縁取りや、駐車場の目地などに使われます。
小さい葉が可愛らしいだけでなく、ライムグリーンや美しい斑入りもあり、カラーリーフとして重宝されています。4月から初夏にかけては、ピンクや白色の小花を枝先にたくさん咲かせます。
人気の品種は、タイムの中でもひときわ美しい斑入りといわれる「フォックスリー」。寒くなると葉先がピンク色を帯びてきます。レモンの香りが強い「ゴールデン・レモン」は、秋に葉が黄色く色づきます。白花の「マスチックタイム」は香水の原料に使われるほど、強い香りがします。お店で選ぶときは、葉の色つやが良く、下の方の葉が黄色くなっていないものを選びましょう。斑入りの品種は、斑が全体に入っている物がおススメです。
「タイム」は寒さに強く-15度まで耐えられるので、地植えが可能です。暑さにも比較的強いですが、高温多湿では蒸れて弱ることもあるので、風通しの良い場所が適しています。鉢植えの際は、底にゴロ石「鉢底石」を必ず入れて水はけをよくし、栄養たっぷりの「花ちゃん培養土」で植え付けましょう。
春に元気よく生長しますが、そのままにしておくと、茂り過ぎて蒸れてしまい、夏に弱ってしまうこともあります。また、数年伸ばした古い枝からは、新芽も出なくなってしまいます。収穫を兼ねて、梅雨前に、全体の3分の1くらい切り戻しましょう。
来週は、野菜作り初心者にもおススメの「小松菜」をご紹介します。お楽しみに。