今回は、鍋料理に大活躍の「春菊」です。花が秋ではなく春に咲くことから「春菊」の名がついたようですが、西日本では「キクナ」とも呼ばれます。
栄養価が高く、ビタミンAやカルシウムが豊富で、カロテンは、ほうれん草に匹敵するほどです。「春菊」は、涼しい気候を好みますから、これからの時期の栽培にピッタリです。
家庭菜園用には、スーパーに並ばない品種もあります。たとえば、「サラダ春菊」なら、サラダにして食べられるほどえぐみや苦みが少ないので春菊が苦手な人にもお勧めです。逆に、葉が大きく肉厚な「大葉春菊」は、香りが強いので、春菊好きの人にお勧め。天ぷらや和え物に向く品種です。切れ込みの少ない丸い葉の「ふくすけ春菊」は、次々に枝分かれしていくので、葉を摘み取るように収穫して長く楽しめます。
種を選んだら、種袋の裏の撒き方を必ずチェックしておきましょう。まず、プランターの底にゴロ石の「鉢底石」を入れて、水はけを良くします。次に、栄養たっぷりの「花ちゃん野菜の培養土」を入れて、表面を平らにならして下さい。そこに、10~15㎝間隔に2本の線を書き、線の上に種をまきます。春菊の種は「好光性種子(こうこうせいしゅし)」と言って、光を好む種なので、種の上には5㎜ほど土がかぶる程度に薄くかけます。乾燥させないように、新聞紙を1枚上からかぶせておくと安心です。発芽するまでは、こまめに水やりをし、発芽が確認できたら、新聞紙をとって、しっかり日光に当てて下さい。
発芽して、双葉が出て、本葉が2枚育った頃から、間引きを始めます。混み合った部分や不揃いの苗を中心に、抜き取っていきます。最終的に、本葉5~6枚で苗と苗の間が10~15㎝になるように、順次間引いていきます。
本葉が5~6枚になった頃から、追肥も始めます。有機質を含む液体肥料「有機100倍液肥」を定期的に与えるとよいですよ。収穫は、株ごと抜き取って収穫するタイプと、順次摘み取りながら収穫するタイプがありますので、種袋の裏を確認して下さい。
来週は、秋に植えつける春に立派な花が楽しめる「ジキタリス」をご紹介します。お楽しみに。