今回ご紹介するのは、「ナツメ」です。漢方や薬膳料理などで、乾燥した果実を見かけることがあると思いますが、生の「ナツメ」はあまり市場に出回りません。でも、フレッシュな生の「ナツメ」は、味と食感がリンゴに似ていて、糖度も高く、おいしく食べられます。中国では、「毎日ナツメを3つ食べると歳をとらない」と言われるほど、健康果実として有名なんですよ。
「ナツメ」は、暑さにも寒さにも強く、家庭でも育てやすいので、是非、自分で育てて、フレッシュな生の実を味わってみて下さい。
日本の気候で育てやすい「日本ナツメ」は1.5㎝ほどの果実をたくさんつけてくれます。「スーパージャイアント」は、卵よりも大きい50gから100gの実をつけ、甘さも果実の中で最高レベルです。ちょうど、今頃、秋に苗が並びますので「接(つ)ぎ木苗」を選びましょう。接いである部分がしっかりと固定されている頑丈なものがお薦めです。
一年中、日当たりの良い戸外で育てて下さい。落葉高木ですので、そのまま育てれば大きくなりますが、鉢植えにして小さく仕立てることも出来ます。むしろ、そのほうが、開花や実付きまでの年数が早くなりますよ。直径24センチほどの8号サイズの鉢を用意して、底にゴロ石「鉢底石」を入れ、土は、専用の「果樹・柑橘の土」がお薦めです。苗をポットから取り出した時に、根がとぐろを巻くように固く丸まっていたら、軽く崩し、長すぎる根は切ってから植え付けます。「ナツメ」の生長はゆっくりですから、最初から大きな鉢に植え付けるより、生長に合わせて徐々に大きくしていきましょう。水やりは土の表面が乾いたら、たっぷりです。
毎年3月に、有機質たっぷりの「果樹・花木の肥料」を与えて下さい。花が咲くようになったら、定期的に肥料を与えると実付きも良くなります。9月中旬頃から10月にかけて収穫期を迎えますので、色づき始めたみずみずしいものを収穫しましょう。赤茶色に完熟した果実は、水分がなくパサパサしてしまうので、あまり美味しくなくなってしまいます。
来週は、「観葉植物の冬越し」の仕方をご紹介します。お楽しみに。