今回ご紹介するのは、「ブッドレア」です。藤の花を小さくしたような形の花房が空に向かって咲くことから、和名は、「フサフジウツギ（房藤空木）」と言います。
7～10月まで繰り返し咲く、暑さにも寒さにも強い花木です。甘い香りがあるので蝶が集まる花としても知られています。花色は、紫、ピンク、白色、黄色があって、樹の高さは、2～3メートルほどで、大きいものでは5mにも生長しますが、最近は、1mほどの「コンパクトブッドレア」が登場し、鉢植えでも楽しめるようになりました。
主な品種をご紹介しますと、濃い青紫色の「ブラックナイト」は、20㎝ほどの大きな花穂が美しい品種です。枝が長く枝垂れるように伸びる「アルテニフォリア」は、4cmほどの小さい花穂が密につくので、雪柳のようにも見えます。花色がラベンダーピンクからアプリコットオレンジに変化する「フラワーパワー」は、葉もシルバーでお洒落です。
この時期は、花付きの苗も出回ります。葉の色艶が良いものを選びましょう。
一年を通して、日当たりの良い場所で育てるようにして下さい。鉢植えにする場合は、土が常に湿った状態を嫌いますから、鉢底にゴロ石の「鉢底石」を必ず入れて、水はけを良くしましょう。土は栄養たっぷりの「花ちゃん培養土」がおススメです。
水やりは、土の表面が乾くのを待ってから、たっぷりと与えるようにしましょう。地植えにした場合、一度根付いてしまえば、水やりをしなくても雨水だけで育つほど乾燥に強い植物です。
秋まで繰り返し開花するので、肥料は定期的に与えて下さい。「果樹・花木の肥料」などを1ヵ月に1回くらいのペースで与えるといいですよ。咲き終わった花穂を付け根で切り取ると、次の花が上がってきますので秋まで繰り返し楽しめます。小さく仕立てたい時は、葉が落ちた後の冬に剪定をしましょう。
来週は、暑さと乾燥に強く花持ちが良い「千日紅（せんにちこう）」をご紹介します。お楽しみに。
