今回は、かわいらしい小さな花をたくさん咲かせる「エリカ」です。種類が豊富で、700種以上もあり、日本では40種類ほどが流通しています。最近では、一年を通して出回るようになりましたが、年末から早春にかけてが一番種類も多く、美しい花を楽しめますので、是非この時期にお気に入りをみつけて下さい。
花が咲く時期は種類によって違いますし、 大きさも30㎝くらいのものから1m以上になるものがあります。花も直径8ミリほどのスズランのようなベル型から、2㎝ほどの細長い筒型など様々です。色は、白、ピンク、赤、黄色などがあります。
たとえば、「クリスマス・パレード」という品種は、ピンク色で先が白色の筒状の花を枝の中心に咲かせ、10月から春まで長く楽しめます。松の木のような樹形でお正月の寄せ植えにもピッタリの「セシリフローラ」は、珍しい緑がかった白い花を咲かせます。「スズランエリカ」は、年明けが見頃ですが、株一面に白い光沢のあるベル型の花を咲かせるので、クリスマスツリーに仕立てられて年内から出回っていることも多いです。とても小さな花が株一面にビッシリ咲く「アワユキエリカ」は、気温が低くなると鮮やかなピンク色に色づきます。
「エリカ」を選ぶ時は、花が全体の3分の1から半分くらい開花しているもので、下の方の葉が黄色くなっていないものを選びましょう。-5℃程度まで耐えられますが、寒風が常に当たるような場所は花を傷めやすいので、軒下や家の南側に置いて下さい。花色を良くするために、日光にしっかり当てましょう。植え付ける時、底の土を落とすようにしながら、固まっている根は軽く崩しましょう。鉢の底にはゴロ石「鉢底石」を入れて水はけを良くし、「花ちゃん培養土」で植え付けます。
一番多い失敗は、水切れです。水切れを起こしても、枝や花がなかなかしおれないので、気づいた時には手遅れで、そのまま茶色く枯れてしまうことがあります。表面が乾いたら株元にたっぷりと水やりをします。「エリカ」は、水やりさえ気を付ければ、初心者でも育てやすい花木です。クリスマスやお正月の寄せ植えにもピッタリですよ。
次回は、バラシリーズの2回目『つるバラの誘引と剪定』をご紹介します。