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週刊ラジオトーク
2017.11.11

土壌改良

今回は、花や野菜の育て方ではなく、土のお話です。植物が健康に育つためには、土がポイント。土は、植物の根を支えているだけでなく、植物の生長に必要な水分と肥料分、そして空気を蓄えています。土の中には、さまざまな微生物が生活していて、よい土ほどその種類と量が多くなります。微生物は、土の中の有機物を、植物が養分として利用できる形に変えてくれる大切な存在なんです。

 

植物の葉や実、動物の死骸や排泄物に含まれる有機物が、土の中の微生物によって長い年月をかけて、分解・醗酵されると「腐植(ふしょく)」が作られます。「腐植(ふしょく)」は、漢字で「腐る」に「植物」の「植」と書きます。この「腐植」を含んだ土は、植物が健康に生長するために、最適な水分と空気が程よく保たれるフカフカの土を作ってくれます。

 

ところが、最初にフカフカの良い土を使っても、長く植物を育て続けている土や、鉢やプランターなど制限された環境の土は、微生物のバランスが崩れ、良い働きをしてくれる微生物が減ってしまうことで、カチカチになってしまいます。人間と同じく、土も老化するんです。

 

もう一つ、野菜を育てる時は、「連作障害」にも気を付けて下さい。同じ場所で同じ科の野菜を育てることを「連作」と言います。たとえば、ナス科のトマトとナスやピーマン。ウリ科のキュウリとスイカなどを同じ場所で育てると、土の中の養分が偏り、病原菌などが発生して、生育が悪くなってしまいます。これを「連作障害」と言います。土がカチカチになったり、連作障害が起きるのを防ぐためには、新しい野菜や草花を植え付ける前に「土壌改良(どじょうかいりょう)」を行ってみてください。「土壌改良」とは、老化した土を若返らせて、微生物のバランスを整え、栄養たっぷりのフカフカの土に戻す作業です。園芸店には、様々な土壌改良材や、土のリサイクル材が並んでいます。土に混ぜる割合や、使い方などは、それぞれ違いますので、袋に書いてある通りに行って下さい。

 

花壇や菜園の土なら、下の方の土と、上の方の土を入れ替えるように掘り起こして、土壌改良材を混ぜ込んでいきます。庭など、植物が植わっていて、掘り返すのが難しい場合は、土の上にまくだけのお手軽な土の改良材もあります。「土壌改良」を行うことで、土が若返ってフカフカになり、連作障害も防ぎ、春の芽吹きや生長具合が違ってきます。是非、お試し下さい。

 

来週は、ベランダでも手軽に育てられる野菜「スナップエンドウ」です。


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