今回は、ハーブティーで人気の「ローズヒップ」です。
「ローズヒップティー」は、ビタミンCが豊富で、肌のきめが細やかになるなど、美容にいいとされますよね。
「ローズヒップ」という名前のバラがあるわけではなく、実ができやすい品種のバラを育て、赤く色づいた実を乾燥させてから使ったり、実を絞って抽出したオイルを使ってハーブティーにします。
一般に、バラを育てる時は、株に負担をかけないために、花が枯れてくると早めに切り取るようにしますが、赤やオレンジの実がなっている姿は可愛らしいく、実のついた枝をフラワーアレンジに使ったり、リースにすることもできます。
今の時期は、2月頃までバラの苗がたくさん出回りますから、実がなりやすいバラを探して育ててみて下さい。
実を楽しめるバラは、野生種や、それに近いオールドローズと呼ばれる系統に多く、花びらが一重のもの、春にしか咲かない一季咲きや、つるバラにも多いのが特徴です。
一重の白やピンク色の花を咲かせる「ロサ・カニナ」は、実付きがよくて食用に向く品種として有名です。
赤紫色の「ジプシー・ボーイ」は、つるが短く、株全体が花で覆われるほど花付きも実付きもいい品種です。
咲き始めは濃いピンク、徐々に薄ピンク色に変化するポンポン咲きのつるバラ「ポールズ・ヒマラヤン・ムスク」は、株一面を覆う姿が優しい雰囲気で、ムスクの良い香りが癒してくれます。
育て方は、通常のバラと同じです。専用の「バラの土」に植え付けましょう。
地植えにする場合は、土に「バラの熟成たい肥」を混ぜて、バラ好みの土にしておきます。
肥料は「寒肥」として、2月にたっぷりと有機質豊富な「バラの肥料」を与えますが、その後も実を楽しむ時まで、忘れずに与えましょう。
実を楽しむ品種でも、実を付けることは株にとって負担になります。
たくさん実を付けた時は、来年のために、実の数を制限します。
果樹を育てる時に行う「摘果」のように、全体を見て、半分または3分の1くらいを切り取ります。
花だけでなく、かわいい実も楽しんでみて下さい。