今回は、春を知らせてくれる花木、「マンサク」です。
名前の由来は、早春に「先ず咲く」から転じて、「まんずさく」、「マンサク」となったとか、黄金色の花を枝いっぱいに咲かせる姿から、「豊年満作」と縁起をかついだとも言われています。
「マンサク」は、日本各地の山に自生していて、早い地域では1月から咲き始め、東海地方でも2月には開花します。
樹の高さが5~10mになる樹木ですが、剪定をして小さくまとめることもできるので、古くから庭木としても親しまれてきました。
花が特徴的で、長さ1.5㎝ほどの細いヒモ状の黄色い花びらをつけ、1ケ所に数個まとまって咲きます。
花の時期は葉がまだ出ていないので、満開になると、木が黄色く覆われ、あたり一面が凛とした清楚な香りに包まれます。
苗を購入したら、庭に植え付けましょう。
「果樹・花木の土壌改良材」などの堆肥を土に混ぜて、土に力をつけておくようにして下さい。
鉢植えは開花が終わるまでそのまま楽しみ、花が咲き終わった後に植え替えます。
土の極端な乾燥に弱いので、「コンテナガード」などのバークチップや、腐葉土などで土の表面を覆うマルチングをお勧めします。日当たりから半日陰でよく生長しますが、あまり日陰では、花付きが悪くなります。
水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりです。
特にこの開花期は、水不足で花びらが伸びず、きれいに咲かないこともありますから、乾燥させ過ぎないように注意してください。
広いスペースがあれば、剪定をしなくても、自然に形がまとまりますが、小さく仕立てたい場合は、花が咲き終わった後すぐに剪定をします。
翌年の花芽が夏前にはもう出来てしまうので、夏以降に剪定してはいけません。
剪定の時期さえ間違えなければ、夏の水やりに気を付けるだけで、毎年よく咲き、秋には、紅葉する葉も楽しめますよ。
次回は、寄せ植えに重宝な『イベリス』をご紹介します。