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春バラを大きく& たくさん咲かせる 冬のバラ管理方法
2025.09.26

暖かくなる前に済ませたい。冬バラ管理3ステップ


剪定

ブッシュ(木立ち)タイプの場合

 冬の作業の中でも最も重要な作業が「冬剪定」。よりよい花を咲かせるため、そして枝を更新して株を若返らせるために行います。冬剪定は<強剪定>です。剪定の目安は、元々の高さの1/2程度まで。細い枝や元気のない古い枝は、元からどんどん切ってしまっても大丈夫。枝葉が重ならないよう風通しをよくして、全体の日当たりがよくなるようにイメージしながら剪定していきましょう。
 剪定する場所の基本は「外芽の上で切ること」。葉の付け根には、必ず芽があります。その中で、株の外側を向いていて、プクっと膨らんでいるのが外芽です。この外芽の5ミリ~1センチ上で剪定しましょう。なぜ、外芽の上で切るのか?それは、株の内側に向かって枝が伸びると、枝が混み合って風通しや日当たりが悪くなるからです。外芽がどれかイマイチわからない…という人は、自分が伸ばしたい方向の芽の上で剪定しましょう。剪定する枝の太さの目安はイラストの通りです。これより細い枝は、思い切って剪定しましょう!花の大きさを忘れてしまったという人は、今ある枝を太い方から半分くらい残すイメージで。

 

★村っちポイント★
これより細い枝は、思い切って剪定を!

 

つるバラの場合

剪 定

つるバラの冬剪定は、基本的には元気な太い枝は全て残しておきましょう。特に、根本から勢いよく伸びる太く新しい枝「ベーサルシュート」と、既存の枝の途中から勢いよく伸びる「サイドシュート」は残して、先端の細い枝だけを剪定します。ただし、太くても元気がなさそうな古い枝は切ってしまいましょう。そうすることで、また新しいシュートが伸びてきます。

誘 引

バラは、枝の上の方にある芽から優先的に花が咲くようになっています(頂芽優勢)。そのため、何もしないと、長く伸びた枝の先にしか花が咲かない、ということが起ってしまいます。この予防策として、つるバラは元気な枝をできるだけ水平に横へ広げて、もしくはS字になるよう、柵などに固定して誘引します。すると、複数の芽が先端であると錯覚し、多くの花が咲きます。枝と枝との間隔は、太い枝なら20センチくらい、細い枝なら15センチくらい空けて誘引するとよいでしょう。


寒肥
 実は、冬は1年で最も多くの肥料を与える時期。この時期の肥料を「寒肥」と呼び、春開花のエネルギーになります。肥料にはたくさん種類がありますが、バラ専用の肥料を与えるのがベター。特に有機肥料を与えれば、開花まで肥料は不要。有機肥料は土の中でゆっくりと微生物が分解し、じっくりと春前ごろまで効果を発揮するからです。
 与える際のポイントは、必ず袋ウラ面の用量を守ること。元気がないからといって、むやみにたくさん与えるのはNGです。


『バラの肥料』
根を丈夫に育てる&花付きをよくする成分を多く配合。有機質がゆっくり長く効きます。


土つくり
 秋のシーズンを終えた土は、開花に栄養を使い切った、いわゆる痩せた土の状態になっています。また、鉢植えの場合は、根詰まりが起こっているかも。これを解消し、春に花を咲かせるためには、栄養たっぷりで、根が伸びやすいふかふかの土をあげることが大切。この土づくりは、休眠期である冬にやるべき大事な作業なので、忘れずに行いましょう。

 

鉢植えの場合

 鉢植えのバラは、できれば毎年、少なくとも2年に一度は植え替えをしましょう。新しく苗を植え付ける場合も、やることは同じ。まずは根鉢を崩すことから始めます。鉢から取り出すと、根と土が一体となって固まっているかと思います。これが根鉢です。この根鉢に、熊手やほぐし棒などをプスプスと刺して、塊をほぐし古い土を落とします。ここで、細く白い根は切れても構いません。ただし、茶色く太い根は傷をあまりつけないように気をつけてください。古い土を落としたら、新しい土に植え替えます。棒などを使って根のすきまにしっかりと土を入れ込みます。土を替えたあとは、水をたっぷりとあげてください。土表面が水でヒタヒタになる → 土が水を吸う → 流れ出る、を3回ほど繰り返しましょう。


『バラの土』
生産者が認める、バラ専用のブレンド。熟成した牛ふんたい肥がバラを丈夫に、健全に育て、花付きをよくします。

★村っちポイント★
鉢植えの植え替えは、剪定より前に作業してもOK!
地植えの場合は剪定後の方が作業しやすいですよ。

 

地植えの場合

地植えの場合は、2~3年に一度、株の周辺にたい肥をすき込みましょう。株元から30センチほど離れた場所に直径40センチ程度、深さ30~40センチ程度の穴を何か所か掘ります。掘った土にたい肥を混ぜて穴に埋め戻します。最後に、土が水を吸わなくなる程度にまで、繰り返し水やりをしましょう。周りに植物などがあり、すき込むのが難しい場合は、株周辺の何か所かを掘って、たい肥を入れるだけでもOKです。それも難しければ、表土を少し削って雑草を取り除き、たい肥をマルチングしましょう。

 


『特選有機バラのたい肥』
土壌を元気にする力が強く、ふかふかの土に。バラ栽培にぴったりのたい肥です。

 

冬に植え替えができなかった!そんな時の応急処置は?

「忙しくて冬に植え替えができなかった…」でも大丈夫!村っちが応急処置を伝授します。春、新芽が出てきたら植え替えはNG。今年の植え替えは諦めましょう。こうなったら植え替えではなく、たい肥のマルチングで対応します。その後、支柱などでエアレーションして水やりを。ただ、これはあくまでも応急処置ですので、来年は植え替えすることをおすすめします。

 

Column

冬の水やり&寒さ対策はどうする?

土づくりの仕上げに水をたっぷりとあげたら、冬の間は水やりはほぼ不要!雨が当たらない場所であれば、1ヶ月に1〜2回ほど水をあげましょう。また、バラは耐寒性に優れた植物。マイナス10℃なら耐えられるといわれています。そのため、寒さ対策も必要なし!(寒冷地では冬囲いを)
逆に、暖かい室内に取り込んでしまうと、充分に休眠できずに、春以降の生育に悪影響が出てしまいます。


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