現代人は、冷えている?ショウガ DE ホっと
冬だけでなく、夏でも<冷え>に悩む人が増えています。そんな中、改めて脚光を浴びているのが、体をポカポカにしてくれるショウガです。今回は、その効果効能、栽培から活用法まで、たっぷりとショウガの魅力をお伝えします。
みなさんはご自分の平熱をご存じですか?実は、現代人は、平熱が36℃以下の低体温に陥っている人も少なくないそうです。低体温と言うと、女性に多いイメージですが、最近では男性や子供にも増えているんだとか。人体の機能は36.5〜37℃の体温で、最も機能的に働きます。だから、体温が下がると、体の機能が低下し、ウイルスや細菌などから自分自身の体を守る力=免疫力が下がります。東洋医学では「冷えは万病の元」と言われます。<冷え>は病気ではありませんが、日本人の2人に1人がかかるといわれる癌をはじめ、あらゆる病気の引き金になるとも言われています。
冷えの原因は、運動不足やストレス、間違ったダイエット、エアコンの使用などによる体温調節機能の衰えなど様々。最近では、健康維持のために日頃から体を温め、適正な体温まで上げていこうという「温活」が注目されています。そして、温活をサポートしてくれる最強食材として注目されているのがショウガです。数年前から、チューブ入りショウガを携帯したり、いろんな料理にショウガを使って常食する「ジンジャラー」も増え続けています。
ショウガは、ショウガ科ショウガ属の多年草。中国では紀元前500年には普及していましたが、日本へ伝わったのは3世紀頃。現在でも、漢方薬の約7割にショウガが使われていますが、当時は生薬としての利用がほとんど。現在では、薬用というよりスーパーでいつでも手に入る香味野菜というイメージが強いかもしれませんが、食用として広がったのは江戸時代になってからだとか(意外と最近かも?!)。
ショウガの効果効能の中心となるのは、辛味成分のジンゲロールとショウガオール。「ジンゲロール」には免疫細胞である白血球を増やし、免疫力を高める作用があり、「ショウガオール」には血流を良くして体温を上げ、基礎代謝を高める作用があります。また、ジンゲロールは、乾燥や加熱によりショウガオールに変化するという特徴があるため、インフルエンザ予防など免疫力アップにはジンゲロールを多く含む生のショウガ、ダイエットや血液サラサラ効果を期待するなら、体を内から温めるショウガオールが多い乾燥や加熱したショウガと、ダブル使いすればより効果的!ちなみに、ジンゲロールなどの有効成分は、皮の下に多く含まれているので、ショウガは皮付きのまま使うのがベスト!だからこそ国内産・無農薬栽培にこだわって、家庭で育てるのが一番です。
▲一年中店頭に並んでいるのは「根ショウガ」、夏になるとハウス栽培されたものが「新ショウガ」として出回ります。焼き魚の付け合わせのはじかみなどに使われるのは「葉ショウガ」。
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