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旬の園芸レッスン
2012.09.10

観葉植物クリニック

花ごころが行ったアンケートでも9割近くの人が育てている観葉植物。
昔からお馴染みのものから目新しい品種まで、さらに大鉢からミニサイズのものまで、選ぶ楽しみもグンと増えました。とはいえ、種類が豊富で性質も様々なだけに、その植物に合った管理をしないと、美しい姿が崩れたり枯れてしまうことも…。
ここでは、それぞれの植物によくあるトラブルの解決法から基本の管理まで、グリーンと長くお付き合いしていくためのコツをご紹介します。

そもそも観葉植物って何?

観葉植物とは「葉を楽しむ植物」のこと。観葉植物のほとんどが、熱帯・亜熱帯原産の常緑の植物、またはそれらをもとに作り出された園芸品種です。室内でイ ンテリアとして楽しむことからインテリアグリーンとも呼ばれますが、その歴史は古く、熱帯・亜熱帯原産の観葉植物が日本にやって来たのは明治維新の頃だと か。でも、当時輸入された植物は高温性で、温室がないと育てられなかったため、一般には普及しませんでした。現在のように暮らしの中に取り入れられるよう になったのは、生活様式が西洋式に変わっていった60〜70年代頃からのようです。
次々に新しい品種が登場する観葉植物ですが、時代によってちょっとした流行もありました。例えば、70年代のポトスやオリヅルラン、80年代のベンジャ ミンやパキラ、90年代のクワズイモなど。マイナスイオンを多く放出することで注目されたサンセベリアのブームは記憶に新しく、当時は入手困難になるほど の人気でしたよね。

観葉植物の魅力とは?

木々に囲まれていると、何となく気持ちが落ち着くものです。森林浴とまではいかなくても、室内に観葉植物を取り入れるのは、そんな癒しを求めているから かもしれません。もちろん精神的なものだけでなく、家の中に観葉植物を飾ると、見違えるように明るくなったり、洗練された空間に変身します。また、植物は 空気中の二酸化炭素を吸収して新鮮な酸素を放出する空気清浄機の役割や、葉から新鮮な水分を蒸散する加湿器の役割も果たしてくれます。さらに、植物がホルムアルデヒドなどの汚染物質を吸収分解し、空気を浄化してくれるという「エコプラント」の効果を数年前にNASAが発表したことから、積極的に取り入れて いる人も多いかもしれません。
このように観葉植物は暮らしにいろいろな効果をもたらしますが、単に取り入れればいいというものではありません。相手は生き物。愛情を持って育てれば、 やがて家族の一員のような存在になっていきます。新たに観葉植物の購入を考えているなら、見た目だけで選ばず、まずは植物の特性を知り、飾る場所がその特 性に合った環境かを検討しましょう。また、既に育てている人は、改めてその観葉植物の様子を眺めてください。草姿が乱れていたり、何となく元気がなかった りしていませんか?春は休眠から目覚めた多くの観葉植物のお手入れに最適な時期。そこにあるのが当たり前で、数年間放置状態だったグリーン ———– 今年こそ、植物の声に耳を傾けて、愛情を込めてお世話してあげましょう。


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