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旬の園芸レッスン
2012.11.03

ラベンダーのお手入れ

ラベンダーをより長く楽しむためのスペシャルケアをご紹介します。
毎年行う作業ではないけれど、数年に1度行うとイイですよ。

さし木

さし木でふやしておけば安心!

ラベンダーをふやすには、タネまきでもできますが、発芽率が悪いうえ、発芽まで1カ月ぐらいかかりますし、ラバンディン系のようにタネができない品種も あります。オススメは何と言ってもさし木です。どの系統でもさし木が可能ですし、親株の特徴をそのまま受け継いだ株が作れます。それに、冷涼な気候を好む アングスティフォリア系を暖地で育てる場合、3~5年でダメにしてしまうことが多いですが、あらかじめさし木でふやしておけば安心です。
さし木の適期は、湿度の高い梅雨の時期と考えがちですが、ラベンダーの多くはカラっとした気候の地中海沿岸地方が原産地なので、高温多湿の夏はNG。湿度の低い4月から6月上旬か、9月から10月頃に行いましょう。
下記の手順でさし木を行いますが、注意したいのは、用土は必ず肥料分や雑菌の入っていないものを使うこと。小粒の赤玉土やバーミキュライトの他、専用用 土などを使いましょう。また、約1カ月で発根しますが、それまでは発根したか確かめたいからといって抜かないようにしましょう。

(1)さし穂は、茶色の古い枝ではなく、緑色でやや硬めの若い枝を切り取り、長さ8cmぐらいに切り分ける。
(2)それぞれ下葉を3cmぐらい(土にさす部分)取り除き、約30分水あげしておく。水あげしたら、下部をよく切れるナイフなどで斜めに切る。
(3)さし床用容器(平鉢でもOK)に用土を入れ、十分に湿らせておく。さし穂を傷めないように、あらかじめ割り箸などで穴をあけてからさすのがポイント。ぐらつかないように土を寄せる。
(4)明るい日陰で風の当たらない場所に置き、発根するまでの約1カ月は土が乾かないように水やりを。発根したらビニールポットに移植し、水やりを控えめにする。根が十分に回ったら、鉢や庭に植え付ける。

強剪定

バッサリ切って、株を蘇らせよう

ラベンダーは夏を迎える前に、収穫を兼ねて切り戻しを行うことは先述した通り。切り戻し(弱剪定)は毎年行いますが、それでも数年もすると樹形が乱れ、 花付きも悪くなってきます。
そうなったら行いたいのが、全体を深く刈り込み、株を活性化させる強剪定です。強剪定は、毎年行うのではなく、株の状態にもよ りますが、2年に1回ぐらい。適期は根が動かない時期で、系統によって微妙に異なります。
最初は、バッサリ切ってしまうのは勇気がいるかもしれませんが、 やるとやらないのとでは、芽吹きや花付きが断然違ってきますよ。

【左側の絵】
●デンタータ系(適期:9月中旬~下旬)
●プテロストエカス系(適期:10月下旬)
こんもりとした半球状になるように、全体の2/3を残して切り詰める。
※もともと地植えには向かないプテロストエカス系ですが、もしも地植えでも育っている場合は、強剪定は行いません。
【中央の絵】
●ストエカス系(適期11月上旬)
全体の1/2を残して切り詰める。わき芽の上で切ると、枝数がふえる。枯れた枝や弱々しい枝はつけ根からカットしておく。
【右側の絵】

●アングスティフォリア系
●ラバンディン系
(適期:暖地の場合12月上旬、寒冷地の場合2月中旬頃)
全体の1/3程度残してばっさり切り詰める。わき芽の位置は気にしなくてもOK。枯れ枝や弱々しい枝はつけ根から切っておく。

編集後記

「丈夫で育てやすいと言われるけど、うちのラベンダーは何だか元気がない…」そんなスタッフのつぶやきからスタートしたこの企画。
周囲の声を聞いても 「放っておいても雑草のように良く育つ!」という意見がある一方、「葉が落ちて元気がなくなってきた」と悩んでいる人も…。この差は一体何なのかと調べて みると、ラベンダーにはいくつも系統があり、それによって管理方法が異なることを知りました。
皆さんもこの機会にお家のラベンダーがどの系統に入るのかを 見てみてください。これまでのお世話の仕方が変わるかもしれませんよ。(菅原)


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