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旬の園芸レッスン
2019.05.26

盆栽家・山崎ちえさんに聞く「盆栽ビギナーのための 基礎講座」(3)

 


2年目以降は、 管理も楽しみ方も ワンランクアップ

 盆栽は、自然の縮小として、樹木を小さな鉢の中に収めて表現するもの。長い年月の間、風雨に晒されたような古木感だったり、樹高はわずか20cm以下なのに、その樹形は大樹そのものだったり…そんな風情を、人それぞれの感性で人工的に作りだすのが盆栽の楽しみです。盆栽の基本的な管理に慣れてくると、自分好みの樹形に仕立てたくなったり、室内での鑑賞も楽しみたいという欲求が出てくるはず。ここでは、2年目以降のワンランク上の管理について紹介します。

針金かけ
枝に針金がぐるぐると巻かれた盆栽を見たことはありませんか?これは「針金かけ」といって、盆栽の枝を自分の好きな向きや形に矯正するためのもので、枝に<クセ>がついたら取り外します。外す時期は、木の生長スピードや時期にもよりますが、日々観察して針金が枝に少し食い込んできたら切って外します(数ヶ月から半年ぐらいかけておくことが多い)。また、針金かけは、不要な枝葉を剪定して樹形を整えてから行います。もちろん、そのままの樹形で良ければ、針金かけはせず、芽摘みや剪定のみ行って、大きさを維持するだけでもOKです。

 

植え替え
盆栽の場合も、数年に1度の植え替えが必要です。植え替えの目的は、ガーデニングと同様、新しい土に入れ替えて、水や空気の通りを良くし、新しい根が生長できる環境を整えるため。但し、ガーデニングでは「一回り大きな鉢」に植え替えるのが一般的ですが、小さく仕立てたい盆栽の場合、基本的には同じサイズの鉢に植え替えます(同じ鉢をそのまま使用しても良いけれど、柄や形の違う鉢でイメージチェンジするのも楽しい!)。また、盆栽というと、地上部の枝葉だけを剪定して小さく仕立てている印象を受けますが、実は根もコンパクトにしてこそ、小ささを維持できるのです。太い根を残すガーデニングと違って、盆栽では太い根こそ切って樹勢を抑え、細かい根に分岐させるのが大事。こうすることで、地上部の枝葉も小さくなり<格好の良い木>になります。



 室内での鑑賞について
花ものが開花した時期や、お客様をお出迎えする時など、可愛い小品盆栽を室内に飾りたいと思いますよね。長い間室内に置きっ放しというのは、もちろんタブーですが、3〜4日程度なら日当たりなども特に気にすることなく、室内に飾ってもOKです。何鉢か育てていれば、順番に入れ替えながら楽しむこともできます。盆栽を室内で鑑賞する時には、飾り棚や卓の上にのせるのが定番ですが、もっとカジュアルに、100円ショップにあるようなワイヤー製の小さな椅子やお気に入りのコースターなどにのせて飾れば、洋風のお部屋にもマッチします。



チエックポイント

「手間をかければかけるほど愛おしさが増す盆栽…盆栽はこの手間を楽しむ趣味だと思います。また、盆栽に興味がわいたら、各地で開催される展示会に足を運んで、愛好家たちが丹精込めて育てた作品に触れてみるのもオススメです。きっと自分の盆栽に役立つヒントが見つかるはずです。また、小さくても少しずつ生長しています。毎日眺めていると生長の度合がわかりづらいので、写真を撮っておくとイイですよ。」


『醗酵固型油かす 花ごころ~開運~(中粒)』

盆栽にも最適な、効き目がおだやかな有機質肥料。フルボ酸鉄を配合することで、葉緑素の生成を助け、光合成を促進します。中粒タイプは小品盆栽にもぴったり。

編集後記

先日、山崎ちえ先生の盆栽教室に参加させていただきました。テーマは「紅梅の植え付け」。いざ始まってみると、これまでやってきた園芸との違いに驚くことばかり!盆栽用語「根張り」の意味がわからず、土の粘り?と勘違いする恥ずかしい場面も…(笑)。周りの生徒さんにも助けていただき、なんとか完成。その後、本紙の取材では、先生に盆栽の見方や用語など興味深いお話しをたくさんいただきましたが、奥が深過ぎて、今号だけではお伝えしきれない部分も…。小さく可愛いらしいけれど、すごい技術や歴史が詰まった小品盆栽の世界。今回は入門編といった感じですが、またいつか引き続きご紹介できる機会があればと思っています。(菅原)


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