みんなに聞いた『緑のカーテン体験談』
緑のカーテンの王様、ゴーヤ
「ゴーヤの緑のカーテンは、目にも優しく、室温が下がって体にも優しい。おまけに沢山の実をつけてくれて、フトコロにも優しい」(静岡県/ロザリオビアンコ様)
「ゴーヤで緑のカーテンを作りましたが、簡単にできてゴーヤも収穫できたので満足でした。実がなる植物で緑のカーテンを作った方が作り甲斐があって楽しいと思いました」(東京都/ROGER様)
緑のカーテンに最も利用されているのが、ウリ科の一年草のゴーヤでしょうね。かつてゴーヤは沖縄特産の野菜というイメージでしたが、今では年中スーパーに並んでいたりして、すっかり全国区に。もしかしたら、このゴーヤをより身近な存在にしたのが、緑のカーテンと言えるのかもしれません。ゴーヤは直射日光や暑さに強く、病害虫にも強いので育てやすいですし、葉が美しく大きいところも緑のカーテンにぴったり!“ロザリオビアンコ様”のおっしゃる通り、一株でもたっぷり実を収穫できるのも嬉しいですよね。どうせ緑のカーテンを育てるなら、実を収穫できるものを…そんな一石二鳥を叶えてくれるところが人気の理由なのかも。
ゴーヤの実が採れ過ぎ?!
「生長が早く楽しめました。ゴーヤは収穫が多く少し飽きてきました、他の植物がもっとあるといい。食べられる物が知りたい」(愛知県/タカミ様)
「ゴーヤは、実が一時にできるので食べるのに忙しかった」(鹿児島県/わいちゃん様)
「白いゴーヤのカーテンにしたので、実は少なくて葉が茂り目的によくあいました。(ゴーヤはあまり食べないので)」(愛知県/河村様)
“タカミ様”も“わいちゃん様”も嬉しい悲鳴ですね。確かに、ゴーヤの収穫量は多いので、ひと家族だけで消費するのは結構大変かもしれませんね。みなさんの中には、たくさん収穫できたのでご近所にもおすそ分けしたという人や、日持ちするように佃煮にしたり、乾燥させてお茶にしたという人もいらっしゃいました。また、“河村様”が育てた「白いゴーヤ」。実が白っぽい品種はいくつかあります。中でも「純白ゴーヤ」という品種は、本当に真っ白な実がなり、カーテンにすると緑に映えてキレイです。多少苦味も少ないようです。一般の緑色のゴーヤに比べ、収穫量も少なめなようなので、ゴーヤが採れ過ぎて困るという人は育ててみるのもいいかも。それに、スーパーなどでは白いゴーヤはなかなか手に入らないので、話のネタにもなりますよ。
ゴーヤの実が少ないのは、なぜ?
「ゴーヤを連作したせいか年々茂り方が悪くなってきている」(三重県/やまっち様)
「ゴーヤは、最初の芽止めが遅れたため、子芽が出るのが遅れ、広がりが遅くなった」(鹿児島県/Timybox様)
「ゴーヤは雌雄異花なので、高層階での栽培には人工授粉が不可欠です。雌花は小花に比べて少ないので、毎日よく見ていて雌花を見逃さずに人工授粉することが成功の秘訣だと思います」(埼玉県/TAD様)
実が採れ過ぎて困ったという人がいる一方、収穫が少なくてがっかりした人もいるようです。“やまっち様”の場合、連作障害といって、ゴーヤやキュウリ、ヘチマなど、同じウリ科の植物を同じ土(場所)で育て続けると、生長不良になることがあります。もしも毎年同じ場所で地植え栽培している場合は、一年おきにプランター栽培にしてみるのもいいかもしれません。プランター栽培の場合は、毎年新しい土を使った方が安心です。“Timybox様”のおっしゃることもとても大切で、収穫量アップのためには親づるの摘芯が大切。植え付け後、本葉が5~6枚になったら、親づるの先端をカットしましょう。こうすることで、下から子づるが伸びてきます。さらに葉が込み合ってきたら子づるの先端をカットすれば、孫づるが伸びてきます。実は子づるや孫づるに多く付きます。また、“TAD様”のおっしゃる通り、ウリ科の植物は雄花と雌花が別々に咲きます。マンションのベランダなど、昆虫が少ない場所では、人工受粉をした方が確実ですよ。
花を楽しむアサガオのいろいろ
「西洋朝顔(ヘブンリーブルーとスカーレットオハラ)の緑のカーテンを作りましたが、とにかく花数が多くブルーと濃いピンクの花に覆われました」(静岡県/お茶みかん様)
「アサガオの花を楽しみながら涼しさを感じられたところ。またユウガオの大きな白い花も咲かせることができて,みんなの関心をひいた。またアサガオは育てるのが簡単な方なので,楽しみながらできたことが良かった」(宮城県/みみみん様)
ゴーヤが緑のカーテンの王様なら、アサガオは緑のカーテンの女王かもしれません。アサガオにはいろいろな種類があって、日本で古くから親しまれている日本アサガオが早朝に咲いてすぐにしぼんでしまうのに対し、西洋アサガオは夕方近くまで咲き続けます。それに色鮮やかな花色も魅力ですよね。ちなみに、スカーレットオハラは日本アサガオなんですが、午後まで咲くことから西洋アサガオ扱いされることが多いようです。また、アンケートでも人気だったノアサガオ(琉球朝顔)は、暑さや乾燥に強く、10メートルぐらいつるを伸ばします。午前は青色、午後はピンク色など、花色の変化が楽しめるものが多く、開花期も長く6月下旬〜11月頃まで咲き続けます。長い期間楽しみたいならオススメです。他に、ヨルガオ(別名:ユウガオ)は、日暮れになると香りの良い優雅な白花を咲かせます。アサガオとヨルガオを混植すれば、朝から夕方はアサガオ、夕方からはヨルガオと、1日のうちに花色の違う2種類の緑のカーテンを楽しめますよ。
ゴーヤ・アサガオ以外に向く植物は?
「ヘチマはならなかったけれど、大きな葉がたくさん茂って、ちょうどよい日陰を作ってくれました。また、オカワカメはまっすぐ上に伸びてくれたので、誘引しやすかったです」(大阪府/しまうまちゃん様)
「オカワカメを食べたことがなくて、食べてみたら美味しかったこと」(岩手県/うらら様)
「台所の窓の二面にオキナワスズメウリを植えたのですが、いつも緑の爽やかさを感じることができ気持ちが良かったです」(千葉県/松ちゃん様)
基本的には、つる性の植物なら緑のカーテンは作れます。でも、夏の日差しをやわらげ、夏の間だけ楽しんで秋に撤去するなら一年草が向いています。実を楽しむならヘチマやヒョウタン、フウセンカズラ。ちなみに、ヘチマは実を利用するだけでなく、最後に地際から30〜40cm位置で茎を切り、土から出ている茎の方を曲げてビンに挿しておくと、半日ぐらいで2リットルほどのヘチマ水が採れるそうですよ。また、変わりどころでは、オキナワスズメウリ。実は食べられませんが、緑色から赤に変わっていく丸くて小さな実はとっても可愛い!また、花を楽しみたいなら、鮮やかな黄色の花を咲かせるツンベルギアやピンクや白の花が鮮やかなクイーンネックレスなどもあります。また、どうせなら食べられるものを!という人には、オカワカメもオススメです。剪定したつるを収穫して、葉を食べるのですが、生のままだとオクラのような粘りがあり、茹でるとワカメのような食感で、お味噌汁に入れたり、おひたしにして食べると美味しいですよ。オカワカメはツルムラサキ科の多年草ですが、冬は地上部が枯れます。関東地方以西では、地下の球根をそのままにして盛り土をしておけば冬越しできるので、翌年も緑のカーテンを作ることができます。
日頃のお世話のポイントは?
「肥料が大事です。どんどん成長するので、肥料切れすると、下葉は黄色くなりました」(愛知県/うめだくみ様)
「ベランダで育てるのなら、グリーンカーテン用の大きなプランターを使うのがコツだと思います。たっぷりの土がしっかり水を保つので水切れする事がなくて助かりました」(大阪府/くろたん様)
緑のカーテンに利用する植物は、短期間にグングン生長するものが多いので、肥料と水を切らさないことが大切です。肥料が不足すると、“うめだくみ様”のおっしゃるように下葉が黄色くなったり、花実の付きが悪くなります。ゴーヤの場合は、最初の実が親指ぐらいの大きさになったら、追肥をスタートさせましょう。また、夏場は水切れすると、一気に葉がしおれてしまうことがあります。特にプランター栽培の場合は要注意!土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。真夏は朝晩2回の水やりが必要な場合も。“くろたん様”のように、標準プランターよりも、たっぷりと用土が入る深型プランターを使った方が水もちも良くなります。
緑のカーテンで困ったことは?
「ゴーヤですが、高台のアパートの7階なので、風が強いときに葉が飛んでちょっと迷惑かけたかなと思います。枯れかけてる葉はすぐ取り除いたりしてたけど、忙しいとそれができなかったりして」(長崎県/前山光代様)
「朝顔でカーテンを作ったことがあり、大変生育旺盛で節電効果が大きかったが、翌年、翌々年と色々な所で雑草化してしまい、バラに巻きついたり駆除が大変だった」(千葉県/sike56様)
マンションやアパートなどのベランダで緑のカーテンを育てる場合は、ちょっと注意が必要です。“前山様”のおっしゃる通り、枯れ葉が階下に落ちないようにこまめに取り除いたり、排水溝などに枯れ葉や摘芯したつるなどを詰まらせないように、こまめにお掃除することが大切です。また、短期間にグングン伸びるつるですが、伸ばし放題にして上の階のフェンスにまで絡み付いてしまった!なんてことにならないように、毎日チェックしてネットからはみ出したつるはカットするようにしましょう。また、アサガオなどは花がらをそのままにしておくと、翌年こぼれ種で思いも寄らぬ場所に生えて、他の植物の生長を邪魔してしまうことも。手が届くようであれば、できるだけこまめに花がらを摘むといいかもしれません。また、ノアサガオは巻き付かずに茶色いつるが垂れ下がり土に達すると、節々から根を伸ばして新芽が発生します。下垂するつるもこまめに誘引したり、多い時は切り取るようにしましょう。
お世話になった緑のカーテンの後片付けは?
「後始末は地上に出ている茎のところで切って枯らすと楽。枯れるまで汚らしいのが欠点だが、とても手軽」(茨城県/はある様)
「麻ひもで棚を作れば、秋にそのまま枯れたつるごと土に埋められて簡単に片づけられます」(秋田県/なまはげ様)
緑のカーテンを作る時にネットの準備をするのも大変だけど、もっと大変なのが後片付け、という人も多くいらっしゃいました。楽に後片付けする方法は、“はある様”のように、まず根元でカットしそのまま葉やつるが枯れるまで待ちます。つるが緑色で元気なうちにネットから外そうとしても、なかなか外れませんが、枯れてしまえば簡単に外せます。枯れるまでの間、見た目が悪かったり、マンションのベランダで枯れ葉が飛び散ってしまう場合は、ネットごと降ろしてまとめ、枯れ葉が飛び散らないように日なたに置いて乾かせばOKです。但し、雨が降ると腐りやすくなるので、天気予報を見て、晴天が数日続く日を選んで行いましょう。“なまはげ様”の麻ひもでネットを作り、いらなくなったらネットもつるも丸ごと土に埋めてしまう方法は斬新ですね!お庭に十分なスペースがあれば、とても手軽な方法ですよね。最近は麻ひも製のネットも出回っています。庭に埋めるとまではいかないけれど、通常の樹脂製ネットと違って、分別せずに生ゴミとして廃棄できるので便利ですよね。
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