中国版「花ちゃん培養土」販売中
経済成長に伴い、文化の発展も目ざましい中国では、近年、園芸ブームが起こり園芸資材のニーズが高まっています。
現地企業の要請を受けた花ごころは、中国独自の配合を考え、河北省の工場で「中国版花ちゃん培養土(『霓虹花君』)」を製品化するまでサポートしました。
その後、中国の販売元とライセンス契約を結び、すでに4000袋が流通し、店頭に並んでいます。
開発担当者が気を付けたこと
配合を担当した花ごころ河合です。
日本の 花ちゃん培養土の基本設計をベースに、中国で現地生産される 花ちゃん培養土 『霓虹花君』を開発しました。
中国版花ちゃん培養土(『霓虹花君』)は、「ピートモス」を配合して用土を軽量化しました。「ピートモス」には、鉢土の通気性を良くし、保肥力が高いなどの地力アップの効果があります。
また、現地で生産される「麦わら堆肥」を配合しました。麦わら堆肥は、堆肥としては柔らかいのが特徴ですが、木質を構成するリグニンを多く含みます。その効果により排水性が長く保てるので、用土中の通気性を保って根の活性を維持します。
現地で調達できる原料を使いながら、「花ちゃん培養土」の“失敗しない、失敗させない”品質をキープする製品を目指しました。
中国で製造指導を行った担当者の感想
製造指導を行った花ごころ向です。
こんなに苦労しました!というエピソードがあると、ドラマチックになるのでしょうけれど、正直まったく苦労がなかったんですね。
それは、すでに培養土を製造する設備が揃っていたこと、そして何より工場スタッフがこの事業に、実直に取り組んでいることが大きいと思います。
工場スタッフにとって、原料の1つの「麦わら堆肥」づくりは初めてのことで、イチからのスタートでした。良質な堆肥を作るには、温度や水分量をこまめに測定し、堆肥の山の天地返しなどして手をかけ、調整しなければなりません。根気と集中力がいる作業ですが、工場スタッフは、私の指導を忠実に守りマスターしてくれたので、製品化まではスムーズでした。
今でも現場のサポートは続いているので、現場の様子や堆肥の数値が毎日WeChatで送られてきますが、中国の正月“春節”の期間でも同じように届きます。
それは、日本の花ちゃん培養土を尊び、知識や技術を熱心に学ぼうとする、ひたむきさの表れだと感じています。