今回は、カレーのスパイスとして話題の「カレーリーフ」です。インド原産のミカン科の熱帯植物で、カレーに柑橘系の爽やかさを足したようなスパイシーな香りがします。日本には、ドライハーブが輸入されていますが、やはり生の葉は、香りの強さが全然違います。そこで、自宅で育て、新鮮な葉を使った本格的なカレーを楽しみたいという人が増えているんです。インド原産ですから暑さには強いのですが、寒さが苦手なので、冬は室内に移動できる鉢植えで育てるのがおススメです。
春から夏にかけて、お店には、柔らかい葉ばかりの小さい苗から、枝のしっかりした大きな苗まで色々並びます。「カレーリーフ」という名前で売られていることが多いですが、正確には、常緑樹の「カレーの木」、その葉がカレーリーフなので、「カレーの木」も同じものです。ただし、「カレープラント」は全く別のハーブになるので、間違えないようにして下さいね。
お店で苗を見つけたら、下のほうの葉が黄色くなっていない、葉の色艶の良いものを選びましょう。鉢底にゴロ石の「鉢底石」を入れて、栄養たっぷりの「花ちゃん培養土」で植え付けます。植え付け後はたっぷり水を与えて、日当たりと風通しの良い場所で育てます。加湿は嫌いますが、夏場は、土が極端に乾燥しないよう、水やりに注意し、夕方は葉全体に水をかけるようにするといいですよ。
葉をたくさん増やし、いつでも収穫できるようにするには、30㎝ほどに生長したら、頂点の芽を摘み取ることです。これで、脇芽が増えるので、枝数が増えて葉がたくさん収穫できます。また、この時期、「カレ―リーフ」は、実をつけます。実は毒があるので食べられませんが、黒く柔らかくなった実を収穫し、中から種を取り出して、種から育てることも出来ます。果肉がついていると発芽しにくいので、水できれいに洗い流します。乾燥すると発芽しなくなるので、取り出したらすぐに種まきをします。土を乾かさないように気を付ければ、2~3週間で発芽します。
葉が増えてきたら、摘みとって軽く揉み、カレーに加えてひと煮立ちさせるだけで、グッと本格的な香りになります。「カレ―リーフ」は、香りのスパイスなので、カレーだけでなく、野菜炒めやスープ、ピラフなどに加えると、カレー風味が楽しめます。お店で苗を見つけたら、是非、育ててみて下さい。
来週は、南国の花「アブチロン」をご紹介します。