これからが植え時になる野菜「ブロッコリー」です。原産地は地中海東部沿岸で、日本の高温多湿が苦手なので、暑さが一息つく9月から冬に向けて育てます。
では、人気の品種をいくつかご紹介しましょう。2番目以降の蕾も茎もガッシリ太い「夢ひびき」は、家庭でも育てやすい品種です。蕾は小さいですが、長い茎が甘くて美味しい「スティックセニョール」は、一株で15本ほど収穫を楽しめます。アントシアニンを含む紫色の蕾の「冬紫宝(ふゆしほう)」は、見た目も美しくて人気があります。スーパーでは見かけない品種なので、これが味わえるのは家庭菜園ならではの楽しみですね。
9月にはお店に苗が並びます。本葉5~6枚に育っていて、葉の色艶が良く、ガッシリした苗を選びましょう。野菜用の大き目のプランターを用意して、底には必ずゴロ石の「鉢底石」を入れて水はけを良くし、栄養たっぷりの「花ちゃん培養土」で植え付けましょう。株と株の間は、30㎝ほど離すようにします。根があまり強くないので、根は崩さないように、優しく扱いましょう。植え付け後は、たっぷり水やりをして下さい。「ブロッコリー」は、80㎝くらいまで背が高く育ちますから、台風などの強風で倒れないように、支柱を立てて固定しておくと安心です。
植え付けて2週間経ったら、肥料やりを始めます。野菜用の「有機化成肥料」を定期的に与えると効果的です。肥料切れになると、蕾が生長しないので、注意しましょう。
2か月ほどで、蕾をつけ始めます。最初にできる頂点の蕾が10~15㎝くらいになったら、固くしまっているうちに、その下の葉を3枚つけて切り取ります。「スティックセニョール」の場合は、500円玉くらいになったら収穫時です。あまり最初の蕾を大きくしないほうが、次の蕾もつきやすいです。
切り取った下の葉の付け根から、次々と脇芽が伸びて、蕾がつきます。この2番目以降の蕾は小さ目ですが、固いうちに収穫して下さい。「ブロッコリー」は、花を育てる感覚と同じなので、野菜初心者でも育てやすいですよ。
来週は、秋の山野草の代表「リンドウ」をご紹介します。