今回は、「梅」です。東海地方では、梅の見ごろも終盤といったところですが、3月は、梅の植え付けの時期なんです。自宅で梅を育てるなら、今からがおススメ。まだ、遅咲きの梅や枝垂れ梅が満開なので、花を見て、苗木を選ぶこともできます。
梅の品種には、花を楽しむことに特化した「花ウメ」と、多くの実が収穫できる「実ウメ」があります。自宅で実も収穫も楽しみたい人は「実ウメ」がよいでしょう。
実を多く収穫するためには、2つの品種を一緒に育てることポイント。梅は自分の花粉では実をつけにくい性質があります。梅の開花は、早い品種は2月頭に咲き、遅い品種は3月中旬から咲くので、ラベルを確認して、開花の時期が同じ品種を選びます。
植え付けは、3月中に行って下さい。早く収穫したいなら、鉢植えがオススメです。地植えよりも1年ほど早く収穫を楽しめます。直径25㎝以上の鉢を用意して、鉢底にはゴロ石の「鉢底石」をしいて水はけを良くし、有機質豊富な「果樹・柑橘の土」で植え付けます。植え付ける時に根を崩しますが、枝から葉が出て動き始めている苗は、崩さずそのままです。
さて、ウメを育てていて、一番気になるのが、剪定でしょうか。リスナーさんからご相談をいただくこともあります。
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」と昔からいわれますが、確かに、剪定をしないと、年々樹が弱り、花付きや実付きが悪くなります。
剪定は、11月下旬から1月中に行うのがベストです。蕾がついていてもこの時期が一番、樹に負担がかからない時期です。剪定をしないで花を咲かせた場合は、3月中に終わらせましょう。
20㎝未満の短い枝についた花が、実になりやすいので、短い枝を残すイメージで、30㎝以上に伸びた長い枝は、先端を4分の1ほど切り詰めます。長い枝が密になって出ている部分は、枝と枝の間隔が10㎝以上はあくように元から切り取って間引いて下さい。この作業をすることで、翌年、多くの花や実が楽しめますよ。
来週は、菜の花のような黄色い花を咲かせる「コロニラ・バレンティナ」をご紹介します。お楽しみに。