今回は、桜に似た花を一面に咲かせる「芝桜」です。茶臼山高原の芝桜が有名ですよね。茶臼山は標高が高いので見ごろは、5月中旬から下旬になりますが、平野部なら、咲いている姿を楽しむことができますよ。
「芝桜」は、4~5月に、桜を小さくしたような花が、芝のように地面に広がって咲くことからその名がついたそうです。和のイメージが強い「芝桜」ですが、北アメリカ原産の多年草です。環境が良ければ、1株で50㎝ほどに広がるので、地面を覆う「グラウンドカバー」向きの植物として利用されています。
花色は、ピンク、白、藤色があり、品種によって濃淡の色幅があります。最近は、白地にピンクの筋が入るタイプや、白い花の真ん中がピンクに染まったようなタイプもあり、人気があります。
お店には、花が咲いた苗も売られています。下の方の葉が黄色くなっていないもので、葉の色つやの良いもの、こんもりと茂っているものを選びましょう。
「芝桜」は、石垣や傾斜のある土手などでよく見かけますが、ポイントは、日当たりと風通し、水はけの良い場所であることです。日当たりは特に大切で、日光不足では、株がこんもりと茂らず、花付きも悪くなってしまいます。また、芝のように見えますが、踏みつけられると直ぐに弱ってしまいますので注意して下さい。
乾燥には比較的強く、日当たりの悪いジメジメとした場所は不向きです。水やりの時も、やりすぎには気をつけましょう。鉢で育てる場合は、水はけをよくするために、ゴロ石「鉢底石」を必ず入れ、土は、栄養たっぷりの「花ちゃん培養土」です。
横に広がるので、株と株の間は15~20㎝は空けましょう。そして、茎の半分が軽く埋まるように、上から土を振りかけます。「芝桜」は這うように伸び、茎と茎の間からも根を出して広がっていきます。茎と地面の空間を埋めることによって、新しい根が出やすくなるので、年に一度は、茎の半分を土で埋める作業をするといいですよ。
来週は、和食に使われるハーブ「和食のハーブ」の育て方をご紹介します。お楽しみに。