今回ご紹介するのは、秋に紅葉する木の代表「イロハモミジ」です。カエデの中でも、特に美しく紅葉し、葉に深く切れ込みがあるものを「イロハモミジ」と呼びます。葉のとがったところを「イロハニホヘト…」と数えていたことから、その名がついたと言われています。「イロハモミジ」は、鉢植えでも育てやすいので、一鉢あれば、自宅で紅葉が楽しめますよ。
今、園芸店でも色々な「イロハモミジ」が並んでいると思いますが、特に人気があるのが「珊瑚閣(さんごかく)」という品種です。秋に美しい黄色からオレンジ色の葉になりますが、葉が落ちた後、若い枝が、燃え上がるように美しく真っ赤に色づき、春には、緑に赤みをおびた葉がつき、夏には枝いっぱいに葉をつけて涼をもたらす、という具合に、一年中楽しめます。
苗を選ぶ時は、根がしっかり張っているものがよいので、ビニールポットを外からつかんだ時にふわふわと柔らかいものは避けましょう。接ぎ木苗なら、接いである部分がグラグラせずに固いものを選びます。
「イロハモミジ」は、秋から春にかけてしっかり日光にあたり、夏は半日陰になるような場所が適しています。夏の直射日光が強すぎると、葉焼けをおこしてしまうことがあります。鉢植えなら、移動できるので安心ですね。鉢底に「鉢底石」をしいて水はけを良くし、土は栄養たっぷりの「花ちゃん培養土」で大丈夫です。
水を好む木なので、水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりです。色づいた葉は、乾燥すると直ぐに萎れてしまいます。葉にも水をかける「葉水(はみず)」をすると長持ちします。
肥料は芽吹きが始まる3月に有機質豊富な「果樹・花木の肥料」を与えますが、秋まで肥料成分が残っているとうまく紅葉しないので、肥料は春だけにしましょう。
来週は、花色が豊富な「チェイランサス」をご紹介します。お楽しみに。