マンションなどでは光が一方向からしか入らず、植物の配置に迷っている人も多いかもしれません。そらさんのお部屋(前ページ写真)もまた、光が差し込むのは、南側からだけで、窓際から部屋の奥へ行くにつれ、徐々に光の量が少なくなり、ほとんど光が当たらない植物もあります。そらさんは、基本的に室内の日照だけで育つもので構成しているそうですが、それでも植物によって必要とする光量の多い少ないはあります。「植物を選ぶ際には、まず原産地を知り、本来どんな環境で暮らす植物なのかを知ることが大事。そうすることで日当り具合によって配置を決めることができるし、管理のヒントにもなります」とそらさん。ここでは、そらさんオススメの植物を、〈明るい〜中間〜暗い 〉の日当りのグラデーションに合わせてご紹介します。



ガジュマル(クワ科)
原産地は平均気温20〜30℃の熱帯や亜熱帯。沖縄などでは、樹高20〜30 mの大木に育ちます。本来は直射日光にも日陰にも強い性質ですが、観葉植物として市販されているものは、まだまだ幼木なので、直射日光を浴び続けると葉焼けする恐れがあります。レースのカーテン越しのやさしい光が最適です。
インドゴムノキ(クワ科)
単に「ゴムノキ」と呼ばれることもあり、濃緑色の葉の他、斑入りや黒葉などの品種もあります。インド北部からマレー半島にかけての熱帯が原産で、室内では日当たりの良い窓際が最適。但し、夏場の強い日差しは葉焼けの原因になるので要注意。
エバーフレッシュ (マメ科)
小さな葉が連なった繊細な葉が特徴。中南米の原産地では、樹高30mに達する常緑高木で、他の樹木との競争を避けるように、林の縁の明るい場所に自生。室内でも、光が不足すると株の下から枯れてくることもあるので、できるだけ明るい場所で育てます。
ヒメモンステラ(サトイモ科)
東南アジア原産のつる性常緑植物。木漏れ日程度の光が当たる熱帯雨林の林床や渓谷などに自生しているため、耐陰性があります。但し、暗過ぎると茎が間延びして貧弱になってきます。逆に直射日光は葉焼けを起こすので、室内ではほどほどの日当たりが◎。
アロカシア・タイニーダンサー(サトイモ科)
アロカシアは和名クワズイモ。中でもタイニーダンサーは、小型に改良された品種で、まるで踊っているかのようにカーブする葉が特徴。ジャングルの中の木漏れ日程度の光で育つ植物なので、室内では間接光ぐらいのやわらかい光で十分です。
パキラ(アオイ科)
中南米の熱帯産の高木ですが、観葉植物では樹高1〜2mが一般的。日当たりが悪い渓谷の低地でも自生しているので、耐陰性もありますが、室内では明るめの場所で育てた方が葉や枝数も増えて早く生長します。但し、夏の直射日光が原因で葉焼けを起こすこともあるので注意。
アスプレニウム (チャセンシダ科)(和名シマオオタニワタリ)
波打つような葉が特徴のアスプレニウムは、国内では沖縄や奄美に分布するシダ植物で、木に着生したり、地面に根を張って成長します。ジャングル内の光が極端に少ない環境で育つため、室内の全く日光が届かない場所でも育てられます。
ツデーシダ(ツルシダ科)
熱帯アメリカ原産のタマシダの園芸品種。日陰に強く、木漏れ日程度の光でも十分。逆に直射日光は苦手です。日当たりを気にすることなく、水切れと低温に注意すれば、どんどん新芽が出て、こんもりと美しい玉状に生長。ストレスフリーで部屋の主役になれるシダ植物です。
ブレクナム・シルバーレディ (シシガシラ科)
南太平洋の島々に自生する木立性シダの園芸品種で、コンパクトながら恐竜時代のような神秘的な雰囲気が魅力。日陰に強い性質ですが、ほどほどの日当たりでも大丈夫なので、部屋のどこにでも置けます。但し、寒さには弱いので、冬の窓際など気温15℃以下になる場所はNG。
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