ひとつの苗をあんなにもゴージャスに育てるには、きっと、やっちゃんならではの秘技があるハズ!と、ご本人に根掘り葉掘り尋ねてみました。ところが、決して難しいことではなく、やっちゃんならではの、ちょっとしたコツがあったのです。
「苗は9月頃から店頭に並び始めます。でも、9月はまだまだ暑いので、ある程度涼しくなる10月に入ってから購入し、できるだけ早く植え付けてください。パンジー・ビオラは、真冬はほとんど成長しないので、冬の寒さが来る前の10月〜11月の間に、しっかりと成長させておくことが大切。例えば、遅れて11月に入ってから植え付けると、冬の間、小さい株のまま過ごすことに。特に寒い地域ほど、できるだけ早く植え付けましょう。さもないと、植え付けたままの姿で、春まで大きくならないなんてことも…。10月に入ったら『早めに買って、早めに植え付けて、真冬になるまでにどれだけ育てられるか』が、株を大きくする重要ポイントです。」
「どんな花苗にも共通しますが、ひょろひょろと徒長していない、きゅっと締まった感じの苗を選びましょう。また、苗の生産者は一番良い状態に育ってから出荷します。だから、ホームセンターや園芸店で購入する場合は、できるだけ入荷したての苗を選んだ方が、状態が良いことが多いですね。また、初心者の方は、メーカー苗を選んだ方が育てやすくて無難だと思います。苗の状態もさることながら、花色や花形によっても、育てやすさに差が出ると思います。経験上、赤色系のものは、花上がりや生育が少し悪い印象です。逆に、黄色系は次々と花を咲かせて立派な株になることが多いですね。花形に関しては、花びらが重なった八重咲きの‘フリル系’は、ゴージャスで美しいのですが、フリルが強い品種になればなるほど、成長はゆっくりで、難易度が高くなる傾向があります。シンプルな花形の方が断然育てやすいですね。」
「土選びって、とても大事。これはお世辞でも何でもなく、『花ちゃん培養土』を使えば、失敗なく、健康に元気に育ってくれます。初心者ほど安い培養土を使う傾向があるようですが、土の値段と育ちやすさは、ある程度比例すると思います。初めてお花を育てたのはイイけれど、安くて粗悪な培養土を使ったばかりに失敗して、園芸は難しい、と思ってしまう人って意外と多いようです。以前、様々な培養土を使って、どの培養土が一番良く育つかを実験したことがあるのですが、1位はやっぱり『花ちゃん培養土』。初心者の方ほど使ってほしい培養土です。」
「パンジー・ビオラを育てる時は、基本的に6号鉢に1苗を植え付けます。水はけの良さを重視しているので、鉢底にたくさん穴のあるプラスチック鉢や、スリット鉢、素焼き鉢などが育ちも良くてオススメです。デザインも無地でシンプルなものがほとんど。お洒落な鉢には、模様などが入っていて、正面が決まっているものが多くあります。だから、鉢の向きを時々変えて、まんべんなく日に当てて、丸くこんもり育てたい人には不向きかなと思います。」