MENU閉じる
お問い合わせ
花ごころメディア

花ごころメディア

ホーム花ごころメディア旬の園芸レッスンこんなシーンでも!「 腐植」の 用途は無限大
旬の園芸レッスン
2015.04.01

こんなシーンでも!「 腐植」の 用途は無限大

花ごころ 旬の園芸レッスン69「花ちゃん肥料は腐植が決め手って」

腐植は、気の遠くなるような長い年月をかけて、大自然が育てた贈り物。自然界では、腐植土壌が1cm形成されるのに、数十年の時間を要すると言われます。無限の可能性を秘めた腐植は、近年、様々な分野で応用されています。土壌や植物だけでなく、人間や暮らしにも嬉しい効果がいっぱいです。


花ごころ 旬の園芸レッスン69「花ちゃん肥料は腐植が決め手」フルボ酸で、若返り!?

 腐植のことはよく知らなくても、美容に関心をお持ちなら、<フルボ酸>という言葉は聞いたことがあるという人も多いかもしれません。腐植は形が決まっていないので、いろいろな分類方法があります。化学的な分類方法としては、アルカリに溶け酸に溶けないのが「腐植酸」、アルカリにも酸にも溶けるのが「フルボ酸」、そしていずれにも溶けにくい「フミン」という分け方があります。そう、美容分野でよく聞くフルボ酸は、腐植の一種なのです。そして、フルボ酸には、現代人(特に女性?)が大好きなアンチエイジング効果やデトックス効果があると言われ、大注目。アンチエイジングのキーワードは「抗酸化作用」。過剰に発生した活性酸素は、人間の体を酸化させ(=サビさせ)、肌や内臓にダメージを与えたり、生活習慣病や老化を招きます。フルボ酸はこの活性酸素を抑える抗酸化作用に優れているといわれています。また、有害物質をつかんで体外へ排出する「キレート作用」があり、デトックスにも効果的だとか!このような特性を活かして、最近では育毛剤やシャンプー、化粧品、そして飲料など、様々な製品に応用されています。興味のある方は、調べてみてはいかが?


花ごころ 旬の園芸レッスン69「花ちゃん肥料は腐植が決め手」腐植入りの天然温泉 =美肌の湯? モール温泉(モール泉)ってご存じですか?モールとはドイツ語で「湿原・泥炭地」を意味する言葉。モール温泉とは、北海道の十勝川温泉が最初に使い始めた言葉で、正式な泉質名を指すものではなく、腐植が溶け込んでいる温泉の通称で、湯の色は琥珀色から褐色、透明感のない真っ黒なものまで様々。モール温泉は、大昔の植物が炭化せずに残った亜炭、泥炭など、腐植を多く含んだ地層から源泉をくみ上げているため、肌をすべすべにし、皮膚を再生する作用があると言われ、<美人の湯>として女性に大人気。言ってみれば、腐植入りの美容液に全身浸かるみたいなものですから、美肌効果もかなり期待できそうですよね。泥炭と言えば、土壌改良材として使われるピートモスやウイスキーづくりに欠かせないピートなどを思い浮かべる人も多いでしょう。実際、『日本のウイスキーの父』と呼ばれた竹鶴政孝が、良質なピートが採れるなど、ウイスキーづくりに合った環境を求めて北海道に渡ったことは、TVドラマでも描かれていましたよね。北海道に限らず、ピートモスやピートが良く採れる場所には、モール温泉は多く点在しているようです。


花ごころ 旬の園芸レッスン69「花ちゃん肥料は腐植が決め手」牡蠣の養殖でも 腐植が活躍!?花ごころ 旬の園芸レッスン69「花ちゃん肥料は腐植が決め手」

ある料理マンガでは、牡蠣の養殖と腐植の興味深い関係が描かれています。——–一般的に言われる牡蠣の旬は、11月半ばから12月くらい。でも、主人公は、養殖が盛んな気仙沼湾の牡蠣が、一番美味しいのは春だと主張するのです。——–そこにはこんな理由があります。岩手県一関市にある室根山は、ブナやナラなどの落葉樹が見事な山で、落ち葉などが長年積み重なってできた腐植層も、広範囲に形成されています。この腐植層を通過した地下水は、腐植を含みながら、気仙沼湾に流れ込んでいます。腐植は鉄などのミネラルを吸着する力に優れているので、山から流れ出る地下水にはミネラルがたっぷり含まれます。その結果、海にはミネラルをエサにする植物プランクトンが増殖、さらに植物プランクトンをエサにする牡蠣は、栄養たっぷりですくすくと育ちます。この地域の牡蠣の旬は春というのは、春になって暖かくなると、腐植をたっぷり含んだ雪解け水が湾に流れ込むからなのです(この現象は様々な研究から科学的にも証明されています)。海産物の美味しさにまで影響を与えるなんて、腐植ってスゴイですよね!


花ごころ 旬の園芸レッスン69「花ちゃん肥料は腐植が決め手」HANAGOKORO INFORMATION

花ごころ 旬の園芸レッスン69「花ちゃん肥料は腐植が決め手」花ごころ 花ちゃん肥料2L花ごころのロングセラー『花ちゃん培養土』の発売から42年。遂に、花ちゃんの肥料バージョンが登場!植物本来の力を発揮させるだけでなく、土を良くする機能をも併せ持つこの肥料の鍵を握るのは、本誌で詳しく紹介した“腐植”という成分。この腐植のパワー、ぜひ実感してみてください。

『花ちゃん肥料』80g/500g/1kg/2kg

編集後記

腐植という耳慣れない言葉、土の中で繰り広げられる目には見えない働きの数々…。参考書を読んでも、伝える側の私たちが目まいを起こしそうな内容で、どうしたら通称「腐植くん」の凄さを伝えられるだろうと、試行錯誤して生まれたのが今号です。 園芸の分野でも八面六臂の働きをしてくれる腐植ですが、その実力はまだまだ研究が続けられている最中です。 これからもっともっと私たちの生活に深くかかわってくるかもしれない「腐植くん」の世界を少しでも知っていただけたら嬉しいです。 (菅原)


関連コンテンツ

お問い合わせ

商品・サービスに関するお問合せは、こちらへ。