MENU閉じる
お問い合わせ
花ごころメディア

花ごころメディア

ホーム花ごころメディア旬の園芸レッスン育ててみたい!レモンの鉢植え
旬の園芸レッスン
2018.04.08

育ててみたい!レモンの鉢植え

育ててみたい!レモンの鉢植え

花ごころ 旬の園芸レッスン 育ててみたい!レモンの鉢植え02

ご自身も横浜のご自宅のベランダでレモンの木を数鉢育てていらっしゃる国吉さん。毎年の収穫は決して多くはありません。でも、果実や花の時期でなくても、水やりで葉に触れるだけで、風にのって室内に漂ってくる爽やかな香り…それだけでも、「レモンを育てているんだなぁ〜」という実感と喜びが沸いてくるそうです。レモン栽培のコツは?とお聞きすると…「最初から収穫!収穫!!と躍起にならず、まずは1年を通してレモンの木と一緒に暮らしてみること。そうすれば、レモンの木のことが少しずつわかってきますよ」と。では、国吉さんのアドバイスとともに、肩肘張らない!?レモンの栽培方法をご紹介しましょう。

 

花ごころ 旬の園芸レッスン 育ててみたい!レモンの鉢植え

初めてのレモンは、3年生以上の大苗からスタート

耐寒性が強い「リスボン」の他、トゲのない品種も人気

置場所は1年を通して日当りが良く、強い風雨を避けられる屋外で

冬、夜間の気温が0℃を下回るようなら防寒対策を

 

【国吉先生MEMO】

レモンの苗木は園芸店などで簡単に入手できます。温暖な気候を好むレモンにとって日本の寒さは少し苦手。様々な品種がありますが、耐寒性がある「リスボン」が人気です。あと、レモンに限らず、植え付けで私が常に気を付けているのは、「良い土にこだわること」。水やりや肥料は後で調整できますが、一度植え付けた土は、なかなか変えることができません。だから、みなさんには「多少金額が高くても、良い土を選んでください。そうすれば後々の管理も絶対ラクになります」とお伝えしています。もちろん、数年に一度の植え替えの際も同じです。

 

花ごころ 旬の園芸レッスン 育ててみたい!レモンの鉢植え

剪定の適期は3~4月中旬

春に伸びた枝に翌年実を付けるため、結実させたい枝は剪定しない

前年実を付けた枝や弱々しい枝をカット

春から夏に勢い良く伸びる徒長枝も付け根からカット

 

【国吉先生MEMO】

レモンは春に伸びた枝に翌年実を付けるので、その枝は残すようにします。1年育ててみれば冬になかった新芽が春に出てくるので大体わかりますが、最初はどの枝を残すべきか、わかりづらいかも。そんな時私は、春に出た枝にリボンで目印をつけておくんですよ。そうすれば間違えて剪定することもありませんから…。剪定が難しいからと果樹を敬遠する人も多いですが、私の場合、切る枝が少ない時や、葉っぱが少ない場合は、基本的には放ったらかしです(笑)。だって、そんなに剪定に目くじらを立てなくても、レモンの木が元気なら、それでいいと思いませんか?

 

花ごころ 旬の園芸レッスン 育ててみたい!レモンの鉢植え04

1つの実を付けるには25枚の葉が必要

6月頃、小さな実が落ちてしまうのは自然現象

摘果をするなら8月になってから

【国吉先生MEMO】

花の時期が終わり、おしべ部分に小さなレモンの赤ちゃんが現れ始める6月頃になると、花びらと一緒にこの小さな実がポロポロと落ちてしまうことが…。これは「ジューンドロップ」といって、栄養が分散しないように、株が自ら果実を減らす生理現象。レモンは葉25枚に対して果実1個をつけるのが理想で、この比率(葉果比)を摘果の目安にします。でも、鉢植えで育てる場合は、そこまで神経質にならなくても良いと思います。もちろん思いのほかたくさん果実ができた場合は、8月頃に摘果を行います。私が最初に育てたレモンは、果実は1個だけしかなりませんでした。それもそのハズで、葉っぱを数えてみると25枚もなかったんです。だから、この時の株にしてみれば、果実1個は、最大限の能力を発揮した結果だったんですよね(笑)。

 

花ごころ 旬の園芸レッスン 育ててみたい!レモンの鉢植え

7~8月は水切れに要注意

肥料は年4回必要

【国吉先生MEMO】

水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりとが基本。梅雨を過ぎた7~8月は特に、水切れに注意しましょう。また、レモンって果樹の中でも肥料食いです。肥料切れにならないように、年に4回、忘れずに与えましょう。私は徹底して無農薬有機栽培にこだわっているわけではありません。でも、土にしろ肥料にしろ、オーガニックの良い所は、植物自体に回復力がつくことだと思っています。人間だって日々健康に気を付けている人は、病気など何かあった時に強い!植物だって同じ。たとえ病害虫の被害にあったとしても、いかに早く回復して生き残れるかが重要。その一つの鍵を握るのが、オーガニックだと思っています。

 

花ごころ 旬の園芸レッスン 育ててみたい!レモンの鉢植え

真冬以外は、日々観察&早めの対処が大事

病気では、かいよう病やスス病に注意。アゲハチョウも天敵。

【国吉先生MEMO】

レモンの木には鋭いトゲがあります。このトゲが果実に当たって傷つくと、果皮にかさぶたのようなものができてしまう「かいよう病」が発生します。これを防ぐには、トゲはできるだけ若いうちに切り取ってください。害虫ではアブラムシやアオムシ、カイガラムシなども考えられますが、レモンって他の柑橘類に比べて葉っぱが大きくて美味しいのか、やたらとアゲハチョウがやってきます。これも害虫?と思うかもしれませんが、アゲハチョウは卵を産みつけ、孵化した幼虫はあっという間に葉を食べ尽くしてしまいます。鉢植えにネットを被せて予防する人もいるけれど、私の場合、幼虫を見つけちゃったら「しょうがない。他の鉢はダメだけど、1鉢だけアゲハにあげよう」とあきらめてしまうこともしょっちゅうです。でも、幼虫がやがてキレイな蝶になって飛んでいくと、ちょっぴり嬉しくなります(笑)

『果樹柑橘の土』


保肥力の高い木炭の配合により肥料効果を長期間キープ。根張りを良くし、しっかりと育てます。

『オーガニック肥料花ちゃんプレミオ』


有機由来100%のこだわりの肥料。腐植を多く含み、肥料効果だけでなく土壌改良効果も。

編集後記

国吉先生には、他にもたくさんのレモンの楽しみ方を伺いました。その中で「切ったレモンをそのままぐつぐつ煮てはダメ」と仰っていたのが印象的でした。レモンのマーマレードや、流行りのレモン鍋などは輪切りのレモンを加熱調理するイメージだったのでびっくり。なんでも、レモンの皮と果肉の間にある白い部分からリモネンという成分が溶け出して、とても苦くなってしまうらしいです!なるほど…本誌で紹介しているレモンペーストも切らずに茹でて作ります。マーマレードもこの白い部分をしっかりと取り除いて使うそう。現在我が家でも小さなレモン苗を育てています。ちょっと弱々しいので心配ですが、いつか実をつけてくれたら、丸々美味しく食べてあげようと思っています。(菅原)


関連コンテンツ

お問い合わせ

商品・サービスに関するお問合せは、こちらへ。