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旬の園芸レッスン
2018.04.08

レモン研究家・国吉純さんに聞く「丸ごとレモンのある暮らし」

レッスン75 レモン研究家・国吉純さんに聞く「丸ごとレモンのある暮らし」

国産レモンや家庭で育てるレモンの果実は、皮ごと楽しめるのが嬉しい!そして、レモンの鉢植えが1つあるだけで、1年を通してレモンという果樹を丸ごと楽しめます。ここからは、レモンに丸ごと心奪われた国吉純さんのお話です。


lesson75 レモンとの出会いは、まるで恋園芸家として、そしてレモン研究家として活躍されている国吉さん。そもそもレモンとの出会いはいつ?きっかけは何だったのでしょう。
「近所の園芸店でレモンの苗を見つけて購入したのが最初の出会い。考えてみれば、園芸家の私がベランダで最初に育てた果樹が、偶然にもレモンだったんです。レモンって、自分で育てられるの?どんな風に育つの?そんな好奇心がきっかけでした。以来、頭の中にずっと、レモンの存在がチラチラとくすぶっていたような気がします。」
その後、国吉さんは、ご自身をレモン研究家へ導くこととなる、瀬戸田レモンと出会います。
「9年程前、家庭菜園ブームが起こり、若い人たちも就農に興味を持ち始めた頃、私も実際に農家の方について栽培を学んだり、農業ビジネスを学ぶために専門学校に通っていました。そんなある日、自宅で何気なくテレビを見ていると、私が通う専門学校の学部長でもある俳優の永島敏行さんが出演する番組で、広島県の瀬戸田町のレモンを紹介していたのです。当時はまだ、スーパーで見かけるレモンと言えばカリフォルニア産やチリ産で、よほど意識しなければ国産レモンがあることすら気づかないぐらいの時代。その番組の中で驚いたのが、島の小学校低学年ぐらいの男の子が、レモンを丸かじりして『甘い!』と言ったんです。えっ?レモンって酸っぱいでしょ?でも、こんな小さな子がテレビ向けに演技しているとは思えないし、だいたい男子って酸っぱいのは苦手でしょ?って(笑)。確かめたい!この島へ行きたい!という気持ちが一気に沸き上がって、居ても立ってもいられず永島敏行さんにお願いして、番組に出演していたレモン農家を紹介してもらったんです。」

とても穏やかで優しい雰囲気の国吉さんですが、実はかなりの行動派で情熱家!!すぐに農家さんに連絡をとり、まだ見ぬレモンの島へ直行したそうです。
「きっと、先方の農家さんも驚いたでしょうね。だって、いきなり横浜からやってきてレモン!レモン!と騒ぎ立ててるわけですから(笑)。でも、実際に島を訪れた時の感動は忘れません。11月だったのですが、枝がしなるほど、たわわにレモンがなっている光景は、想像とは全く違っていました。『こんな風にレモンって栽培できるんだ』と…。そして、木からレモンをもいで、口に運ぶと、爽やかな香りとともに滴る果汁にうっとり。レモンですからもちろん酸っぱいのですが、尖った酸味ではなく、酸味の奥に甘さを感じるのです。やっぱりあの少年が番組で言っていたことは、本当だったんだ!と思いました。」
最初の瀬戸田訪問以降、国吉さんの頭の中は、レモンのことで一杯になり、何度も何度も足を運ぶことになります。そして、レモンの栽培はもちろん、暮らしにレモンを取り入れるアイデアなどを全国に発信することになります。レモンを初恋の味に例えることも多いけれど、国吉さんのレモンとの出会いは、まさに<恋>だったんですね。


lesson75 愛おしいレモン、どう使う?今では様々なレモン情報を発信されている国吉さん。では、最初にご自分で育てたレモンはどうされたのでしょう?
「最初にベランダでレモンを栽培した時、春にはたくさんの花が咲いて大喜びしました。ところが、風が吹くたびにぽとぽとと落ち、最後に残ったのはたった1個だけ。この花がやがて青い実になり、黄色に色づくまでじっと待って、ようやく収穫しました。たった1個だったのですが、もう愛おしくて…でも当時は、レモンの利用法と言うと、レモンティーぐらいしか思い浮かばなくて…(笑)。薄くスライスして、紅茶に入れました」
家庭で育てる鉢植えのレモンは、そんなに収穫量は望めないかもしれません。では、この少ないレモンを目一杯、皮ごと楽しむには、どんな方法があるのか?国吉さんにオススメの利用法をいくつか教えていただきました。
「一番手軽なのは、1個丸ごと冷凍する方法。使いたい時に冷凍のまますりおろせば、料理のアクセントに使えます。もしもたくさん収穫できたり国産レモンが手に入った時は、カットしたレモンを冷凍して「レモン氷(※1)」を作っておくのもオススメです。私はこれでもっぱらレモンサワーを作っています。普通の氷だと薄まってしまうけれど、レモン氷なら薄まらないし、潰しながら飲むともう最高!また、レモンには疲労回復効果もあるので、夏は水筒にレモン氷を入れたレモン水を持ち歩くようにしています。ガーデニングをする時にもいいですよ。あと、私がお菓子研究家の方にお願いして考えていただいたのが「レモンペースト(※2)」。レモン1〜2個でも手軽に作れて、ヨーグルトに入れたり、ソーダで割ったり、ローストしたお肉に添えたり、チーズにのっけたり…と、いろいろ使えてとっても美味しいんです」

 

(1)レモン水

レモンを半分にカット。さらに8等分にカットして、16等分にし冷凍庫へ。輪切りを冷凍すると果肉がスカスカになってしまうけれど、この方法なら大丈夫!

 

 

(2)レモンペースト

❶ レモンを沸騰したお湯に丸ごと入れて、竹串がすっと刺さるぐらいになるまで、40〜60分ゆでる。(レモンは1個でもお好きな個数でOK)

❷ ゆでたレモンを完全に冷まし、3〜4等分に切り、ヘタとタネを取り除く。

❸ 2のレモンの重さと同量のグラニュー糖をレモンに絡めて数分おく。馴染んだらフードプロセッサーにかけてペースト状に。

❹ 清潔な瓶に移して完成!冷蔵なら1カ月保存可能。ジッパー付きの袋に入れれば冷凍保存もOK!


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